概要
「小数点以下をバッサリ切り捨てたい」「四捨五入も切り上げもいらない、とにかく“削る”だけでいい」
そんなときに使えるのが TRUNC 関数です。
TRUNC は、
指定した桁で 単純に切り捨てる(丸めない) 関数です。
ROUNDDOWN と似ていますが、「数値の符号(プラス・マイナス)」の扱いが少し違う、という特徴があります。
TRUNC 関数の基本
基本の書式
=TRUNC(数値, [桁数])
数値:切り捨てたい値(セル参照でもOK)
桁数:どの桁まで残すかを指定する数値(省略可)
桁数を省略した場合は、
「小数点以下をすべて切り捨てて整数にする」という動きになります。
桁数の考え方
TRUNC の桁数は、基本的に「小数点以下」に対して使うことが多いです。
=TRUNC(123.456, 2) → 小数第2位まで残す → 123.45=TRUNC(123.456, 1) → 小数第1位まで残す → 123.4=TRUNC(123.456) → 桁数省略 → 123
TRUNC は、
「指定した桁より下を、ただ切り捨てるだけ」
というイメージでOKです。
※TRUNC は、桁数にマイナスを指定することもできますが、
整数部分の桁を切り捨てたい場合は ROUNDDOWN のほうが直感的で扱いやすいことが多いです。
TRUNC の基本パターン
小数点以下をすべて切り捨てて整数にする
もっともシンプルな使い方です。
=TRUNC(A2)
A2 に 123.987 が入っていれば、結果は 123 になります。
四捨五入ではなく、「小数点以下を全部削る」動きです。
小数第2位まで残して切り捨てる
=TRUNC(A2, 2)
A2 が 123.456 の場合、結果は 123.45 になります。
3桁目(小数第3位)以降は、どんな値でも切り捨てです。
小数第1位まで残して切り捨てる
=TRUNC(A2, 1)
A2 が 98.76 の場合、結果は 98.7 になります。
小数第2位以降は削られます。
TRUNC と ROUNDDOWN の違い
TRUNC と ROUNDDOWN は、
「正の数」に対してはほぼ同じ動きをします。
例えば、=TRUNC(123.456, 2) → 123.45=ROUNDDOWN(123.456, 2) → 123.45
どちらも同じ結果です。
違いが出るのは「負の数」のときです。
TRUNC は「0 に近づく方向」に切り捨てます。
ROUNDDOWN は「常に絶対値を小さくする方向」に切り捨てますが、
Excel のバージョンや仕様によって、負の数の扱いで違いが出るケースがあります。
実務的には、
「小数点以下を単純に削りたい」→ TRUNC
「ROUND 系と同じ感覚で切り捨てたい」→ ROUNDDOWN
と使い分けると整理しやすいです。
実務での TRUNC の使いどころ
小数点以下を“見せたくない”とき
たとえば、
計算結果として小数が出るけれど、
「表示上は整数で扱いたい」「四捨五入はしたくない」という場面。
=TRUNC(計算式)
とすることで、
「計算はそのまま、小数点以下だけ削る」ということができます。
割合や平均を“切り捨て”で扱いたいとき
例:=C2/B2 で割合を計算し、その結果を小数第2位で切り捨てたい場合:
=TRUNC(C2/B2, 2)
これで、
0.1234 → 0.12
0.1299 → 0.12
のように、常に下方向にそろえられます。
TRUNC のテンプレート集
小数点以下をすべて切り捨て(整数化)
=TRUNC(A2)
小数第2位まで残して切り捨て
=TRUNC(A2, 2)
小数第1位まで残して切り捨て
=TRUNC(A2, 1)
割合計算の結果を小数第2位で切り捨て
=TRUNC(C2/B2, 2)
平均値を小数第1位で切り捨て
=TRUNC(AVERAGE(B2:B10), 1)
例題
問題1
A2 に「123.456」が入っています。
これを小数点以下をすべて切り捨てて整数にする式を書いてください。
=TRUNC(A2)
問題2
A2 に「123.456」が入っています。
これを小数第2位まで残して切り捨てる式を書いてください。
=TRUNC(A2, 2)
問題3
A2 に「98.76」が入っています。
これを小数第1位まで残して切り捨てる式を書いてください。
=TRUNC(A2, 1)
問題4
B2 に「売上」、C2 に「個数」が入っています。
1個あたりの単価(売上÷個数)を計算し、その結果を小数第2位で切り捨てたいとします。
その式を書いてください。
=TRUNC(B2/C2, 2)
問題5
B2〜B10 に売上が入っています。
その平均値を小数第1位で切り捨てる式を書いてください。
=TRUNC(AVERAGE(B2:B10), 1)
TRUNC は、「とにかく削る」「余計な丸めはしたくない」というときの相棒です。
ROUND・ROUNDUP・ROUNDDOWN と並べて使い分けを意識すると、
「自分が本当にやりたい丸め」がはっきり見えてきます。
