Excel関数 逆引き集 | 個数(数値のみ)を数えたい → COUNT

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概要

COUNTは「指定した範囲内の“数値セルの個数”だけを数える」Excelの基本関数です。空白、文字列(例: “123”の文字列)、論理値(TRUE/FALSE)、エラーは数えません。日付・時刻は内部的に数値なのでカウントされます。見えている行だけ数えたい、条件で数えたい場合はSUBTOTALやCOUNTIF/COUNTIFSを使います。


基本の使い方

  • 書式:
=COUNT(数値1, [数値2], …)

範囲、離れたセル、直接数値の混在が可能です。

  • 単一範囲を数える:
=COUNT(A1:A10)

A1〜A10のうち「数値の入っているセルの数」を返します。

  • 複数範囲・離れたセルをまとめて数える:
=COUNT(A1:A10, C1:C5, F3)

指定した全範囲の「数値セルだけ」を合計します。

  • 日付・時刻を数える:
=COUNT(D2:D100)

日付や時刻は数値扱いなのでカウントされます。


具体例

例1: テスト点数の個数(数値のみ)

A2:A11に点数や空白が混在。

  • 目的: 入力済みの点数の個数をA12に表示
=COUNT(A2:A11)
  • ポイント:
    • 空欄: 空白は数えません。
    • 文字列: “欠席”や“N/A”は数えません。

例2: 行方向の数(横に並ぶ数値の個数)

B2:E2に月次データがあり、欠損は空白。

  • 目的: その行で「数値が入っている月数」をF2に表示
=COUNT(A2:A11)
  • ポイント:
    • コピー: F2を下にコピーして各行のカウントが取れます。

例3: 離れたセルだけ数える

B2, B5, B9に値が入るケース。

  • 目的: 指定セルのうち数値の個数
=COUNT(B2, B5, B9)
  • ポイント:
    • カンマ: 個別セルはカンマ区切り。

例4: テーブル(構造化参照)で数える

テーブル「売上」の列「金額」。

  • 目的: 金額列の数値セル数
=COUNT(売上[金額])
  • ポイント:
    • 自動拡張: 行追加に追従します。

よくあるつまずきと対策

  • “数値に見える文字列”は数えられない:
    例: “123”が左寄せ、先頭にアポストロフィ(’123)、カンマ入りの文字列“1,234”。
    • 対策:
      • データ整形: アポストロフィや不要な記号を除去。
      • 数値化: 必要ならVALUEで数値に変換して別列をCOUNT。
=COUNT(VALUE(A2), VALUE(A3))
  • 論理値やエラーは対象外:
    TRUE/FALSE、#N/A などはCOUNTに含まれません。
    • 対策: 論理値も含めて“何か入っている個数”を数えるならCOUNTA、条件で数えるならCOUNTIF/COUNTIFSを使う。
  • フィルタ後、非表示行も数えてしまう:
    COUNTは非表示行も含めます。
    • 対策: 表示中だけ数値セルを数えるならSUBTOTAL(関数番号102)。
=SUBTOTAL(102, A2:A100)
  • “空白を除いた入力済みの個数”を数えたいが、数値以外も含めたい:
    すべての入力(文字列・論理値含む)ならCOUNTA。
=COUNTA(A2:A100)

条件付きのカウント(応用)

単一条件で数える(COUNTIF)

  • 特定の範囲で閾値以上の数値の個数:
=COUNTIF(B2:B100, ">=100")
  • 特定の文字列に一致する件数(数値以外も条件判定可能):
=COUNTIF(A2:A100, "東京")

複数条件で数える(COUNTIFS)

  • 地域が「東京」かつ月が「12月」の件数:
=COUNTIFS(売上[地域], "東京", 売上[月], "12月")

補足: COUNTIF/COUNTIFSは「条件に一致する件数」を返します。条件は文字列でも設定できますが、返すのは“件数”であり、対象セルが数値かどうかは条件次第です。


小技・テンプレート

  • 月別シートをまたいで数える:
=COUNT(Jan!B2:B100, Feb!B2:B100, Mar!B2:B100)
  • 日付の入力件数(空白を除外):
=COUNT(スケジュール[日付])
  • 空白を除いた“入力済み全件数”(数値以外も含む):
=COUNTA(B2:B100)
  • 見えている行だけの“入力済み全件数”(数値以外も含む):
=SUBTOTAL(103, B2:B100)

練習問題

  • 問題1: A2:A12に点数が入っています。入力済みの数値セルの個数をA13に表示してください。
    • 解答例:
=COUNT(A2:A12)
  • 問題2: B2:E10に各月の売上(空白あり)があり、各行の「数値が入っている月数」をF列に表示してください(F2に式を入れてF10までコピー)。
    • 解答例:
=COUNT(B2:E2)
  • 問題3: フィルタで表示中の行だけ、A2:A200の“数値セルの個数”をG2に表示してください。
    • 解答例:
=SUBTOTAL(102, A2:A200)
  • 問題4: テーブル「売上」で、地域が「東京」かつ月が「12月」のレコード件数をH2に表示してください。
    • 解答例:
=COUNTIFS(売上[地域], "東京", 売上[月], "12月")

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