概要
「小数点以下はいらない」「とにかく“整数部分だけ”欲しい」
そんなときに一番シンプルに使えるのが INT 関数です。
INT は、
小数点以下を切り捨てて“整数部分だけ”を取り出す関数 です。
ただしポイントは、「常に 0 より小さい方向(マイナス側)に切り捨てる」という動きをすることです。
INT 関数の基本
基本の書式
=INT(数値)
数値:小数点以下を切り捨てたい値(セル参照でもOK)
とてもシンプルで、引数は 1 つだけです。
INT の具体的な動き
正の数の場合
正の数に対しては、
「小数点以下をバッサリ捨てて、整数部分だけ残す」動きになります。
例:
=INT(123.456) → 123
=INT(10.9) → 10
=INT(5.01) → 5
=INT(5.0) → 5
いわゆる「小数点以下切り捨て」のイメージそのままです。
負の数の場合(ここがポイント)
INT は「0 に近づける」のではなく、
常に“より小さい整数”に向かって切り捨てます。
例:
=INT(-1.2) → -2
=INT(-1.9) → -2
=INT(-5.01) → -6
=INT(-5.0) → -5
-1.2 を「-1」ではなく「-2」にする、という動きがポイントです。
「数直線で見たとき、常に左側(小さいほう)に寄せる」とイメージするとしっくりきます。
TRUNC や ROUNDDOWN との違い
TRUNC との違い
TRUNC は「指定した桁で単純に切り捨てる」関数で、
負の数に対しては「0 に近づく方向」に切り捨てます。
例:
=TRUNC(-1.2) → -1
=INT(-1.2) → -2
同じ「小数点以下を削る」でも、
負の数の扱いがまったく違うので、ここは意識しておくと安心です。
ROUNDDOWN との違い
ROUNDDOWN は「指定した桁で切り捨てる」関数で、
桁数を指定できるのが特徴です。
INT は「整数部分だけ欲しい」というときの、
一番シンプルな“専用ショートカット”のようなイメージです。
実務での INT の使いどころ
1:割り算の「商」だけ欲しいとき
例えば、「1箱あたり 12 個入り」で、
全部で何箱分になるかを知りたいとき。
個数が B2 に入っているとして:
=INT(B2/12)
とすれば、「何箱分“までは”確実にあるか」が分かります。
端数は無視して、「完全に満たしている箱数」だけを知りたいときに便利です。
(端数も考慮して「必要箱数」を出したいときは、CEILING や ROUNDUP など別の考え方になります)
2:日付や時間の「整数部分」だけ取りたいとき
Excel の日付や時間は「シリアル値(連続した数値)」で管理されています。
例えば、日時が入っているセルから「日付だけ」「時間だけ」を取り出すときにも INT が使えます。
日時が A2 に入っているとして、
日付だけ取り出したい場合:
=INT(A2)
これで「小数点以下(時間部分)」が削られ、日付だけのシリアル値になります。
あとはセルの表示形式を「日付」にすれば、普通の日付として表示されます。
INT のテンプレート集
小数点以下を切り捨てて整数にする
=INT(A2)
割り算の結果の「商」だけ欲しいとき
=INT(B2/C2)
日時から「日付部分」だけ取り出す
=INT(A2)
(表示形式を「日付」に変更)
平均値を「小数点以下切り捨て」で扱う
=INT(AVERAGE(B2:B10))
例題
問題1
A2 に「123.987」が入っています。
この値の小数点以下を切り捨てて整数にする式を書いてください。
=INT(A2)
問題2
A2 に「10.9」が入っています。
この値の小数点以下を切り捨てて整数にする式を書いてください。
=INT(A2)
問題3
A2 に「-1.2」が入っています。
この値の小数点以下を切り捨てて整数にする式を書いてください。
(INT の動きを確認するつもりで考えてみてください)
=INT(A2)
※結果は -2 になります。
問題4
B2 に「総個数」、C2 に「1箱あたりの個数」が入っています。
「完全に満たしている箱数(端数は無視)」を求める式を書いてください。
=INT(B2/C2)
問題5
A2 に「日時(例:2026/1/8 13:45)」が入っています。
このセルから「日付だけ」を取り出したいときの式を書いてください。
(表示形式は後から日付に設定する前提です)
=INT(A2)
INT は、「小数点以下を全部落として、とにかく“整数だけ”欲しい」というときの一番ストレートな選択肢です。
負の数のときに 0 ではなく“より小さい整数”に寄る、というクセだけ頭に入れておけば、
安心してガンガン使っていけます。
