概要
「e の x乗を計算したい」「指数関数っぽい増え方を扱いたい」
そんなときに使うのが EXP 関数です。
EXP は、
「自然対数の底 e(約 2.71828)を、指定した数だけ掛けた値(=e の x乗)」
を返す関数です。
数式で書くと ( e^x ) を計算する関数、というイメージです。
EXP 関数の基本
書式と意味
=EXP(数値)
数値:指数部分(x にあたるところ)
イメージとしては、
=EXP(1) ' e^1 → 約 2.71828
=EXP(2) ' e^2 → 約 7.389…
=EXP(0) ' e^0 → 1
=EXP(A2) ' e^(A2)
という動きをします。
「e を何乗するか」を指定するのが引数の数値です。
LN(自然対数)との関係
きれいな“逆関数”の関係
EXP と LN は、お互いに逆の関係にあります。
=LN(EXP(3)) ' e^3 の自然対数 → 3
=EXP(LN(10)) ' 10 の自然対数をとってから e^x に戻す → 10
つまり、
- EXP は「指数を渡して値を返す」
- LN は「値を渡して指数を返す」
というペアになっています。
指数関数モデルを扱うときは、
「EXP で作る」「LN でほどく」という往復がよく出てきます。
実務でのイメージと使いどころ
指数的な増加・減少のモデル
EXP は、いわゆる「指数関数的な増え方・減り方」を表現するときに使われます。
例えば、
「時間 t に対して、値が e^(kt) で増える/減る」といったモデルです。
Excel では、次のように書けます。
=EXP(k*t)
k や t をセル参照にすれば、
=EXP($B$2*A2)
' B2:係数 k
' A2:時間 t
のように、「時間とともに指数的に変化する値」を表にできます。
対数変換との往復
データを LN で対数変換して分析し、
最後に元のスケールに戻したいときは EXP を使います。
=EXP(LN(A2))
A2 が正の数なら、結果は A2 に戻ります。
「対数スケールで処理 → 元のスケールに戻す」という流れの“戻す側”を担当するのが EXP です。
コード例・テンプレート
e の x乗をそのまま計算する
=EXP(A2)
A2 に入っている値を指数として、e^(A2) を計算します。
e の 1乗・2乗・0乗
=EXP(1) ' e
=EXP(2) ' e^2
=EXP(0) ' 1
LN と組み合わせて元の値に戻す
=EXP(LN(A2))
A2 が正の数なら、結果は A2 になります。
例題
問題1
セルに「e(自然対数の底)」を数値として表示したいとします。
EXP 関数だけを使って、その値を求める式を書いてください。
=EXP(1)
問題2
A2 に「2」が入っています。
この値を指数として、e の 2乗を求める式を書いてください。
=EXP(A2)
問題3
A2 に「正の数値」が入っています。
この値に自然対数 LN をかけ、その後 EXP で元の値に戻す式を書いてください。
=EXP(LN(A2))
問題4
B2 に「係数 k」、A2 に「時間 t」が入っています。
「e^(k×t)」を計算する式を EXP を使って書いてください。
=EXP(B2*A2)
問題5
=LN(EXP(3)) の結果はどうなるか、数値で答えてください。
(ヒント:EXP と LN の関係を思い出してください)
EXP(3) は e^3、その自然対数 LN(e^3) は 3 になります。
