概要
TEXTJOIN が登場する前、
Excel で文字列を結合するときの“王道”は & 演算子でした。
今でも、
- シンプルに「A2 と B2 をくっつけたいだけ」
- 1 行の中でちょっとしたラベルを付けたい
- TEXTJOIN が使えない古い環境で動かしたい
というときは、& の方が分かりやすくて速い場面がたくさんあります。
ここでは、プログラミング初心者向けに、
「& で文字列をつなぐ基本パターン」と「実務でよく使う書き方」を解説していきます。
文字列結合の基本(& の超基本)
セル同士をくっつける
もっともシンプルな形はこれです。
=A2 & B2
A2 に「山田」、B2 に「太郎」とあれば、結果は「山田太郎」になります。
間にスペースを入れたいなら、
スペースそのものを文字列として挟みます。
=A2 & " " & B2
結果は「山田 太郎」。
& は「左の文字列」+「右の文字列」をくっつける、というだけです。
セルでも、固定文字でも、式の結果でも、全部「文字列」として扱います。
固定文字(ラベル)を挟みながら結合する
「氏名:山田太郎」のような形を作る
A2 に名前が入っているとして、こんな感じで書きます。
="氏名:" & A2
ダブルクォーテーション " で囲んだ部分が「固定の文字列」、A2 が「セルの中身」です。
ラベルをいくつか並べたいときも同じ考え方です。
="氏名:" & A2 & " 部署:" & B2
A2=山田太郎、B2=営業部 なら、
「氏名:山田太郎 部署:営業部」
という 1 本の文字列になります。
数値や日付も & でつなげる
数値は自動で文字列に変換される
C2 に数量 10、D2 に単価 120 が入っているとして、
="数量は" & C2 & "、単価は" & D2 & "円です。"
と書けば、
「数量は10、単価は120円です。」
という文字列になります。
数値そのものを「文字列として表示する」だけなら、
特に TEXT 関数を使わなくても大丈夫です。
ただし「3桁区切り」「日付の書式」などこだわりたいときは、
TEXT 関数と組み合わせます。
日付や金額の書式を整えてから結合する
="注文日:" & TEXT(A2, "yyyy/mm/dd") & " 金額:" & TEXT(B2, "¥#,##0") & "(税込)"
A2 に日付、B2 に金額が入っていると、
「注文日:2025/01/15 金額:¥12,345(税込)」
のようにきれいな文字列になります。
複数のセルを順番に結合する
3つ以上のセルを & でつなぐ
A2=姓、B2=名、C2=敬称(様など)というケース。
=A2 & " " & B2 & C2
例:A2=山田、B2=太郎、C2=様 → 「山田 太郎様」
区切り記号を変えたいなら、間に入れる文字を変えるだけです。
=A2 & "/" & B2 & "/" & C2
→ 「山田/太郎/様」
TEXTJOIN と違い、
「範囲を丸ごと渡す」ことはできず、
一つずつ & でつなぐイメージです。
改行を入れて結合する
セルの中で改行したいとき(CHAR(10) を使う)
「1セルの中で、複数行のメッセージを作りたい」
そんなときは、区切りに改行コード CHAR(10) を挟みます。
=A2 & CHAR(10) & B2
A2 に 1 行目、B2 に 2 行目のテキストが入っていると、
1 つのセルの中で
1行目の文字列
2行目の文字列
と縦に並びます。
表示が 1 行のままなら、セルの書式設定で
「折り返して全体を表示する」にチェックを入れてください。
& と TEXTJOIN の違い・使い分け
& の強みは、
式が直感的で、Excel の初心者にも分かりやすい
1 行の中でラベルを付ける程度なら十分
古いバージョンでも必ず使える
一方で、
たくさんのセルを結合したい
空白セルを自動で飛ばしたい
範囲をそのまま渡したい
といった場合は、TEXTJOIN の方が有利です。
「まずは & で慣れる → まとめて結合したくなってきたら TEXTJOIN」
というステップで覚えていくとスムーズです。
例題
問題1
A2 に姓、B2 に名が入っています。
間に半角スペースを入れて「姓 名」という形にしたいです。& を使った式を書いてください。
=A2 & " " & B2
問題2
A2 に名前が入っています。
前に「氏名:」というラベルを付けて
「氏名:山田太郎」のような文字列を作りたいです。& を使った式を書いてください。
="氏名:" & A2
問題3
A2 に日付、B2 に金額が入っています。
「注文日:yyyy/mm/dd 金額:¥#,##0円」という形式で表示したいです。
TEXT と & を組み合わせた式を書いてください。
="注文日:" & TEXT(A2,"yyyy/mm/dd") & " 金額:" & TEXT(B2,"¥#,##0") & "円"
問題4
A2 に 1行目のテキスト、B2 に 2行目のテキストが入っています。
1つのセルの中で改行して表示したいです。
CHAR(10) と & を使った式を書いてください。
=A2 & CHAR(10) & B2
(セルの書式設定で「折り返して全体を表示する」にチェックを入れてください)
問題5
A2 に姓、B2 に名、C2 に「様」が入っています。
「姓 名様」という文字列を作りたいです。& を使った式を書いてください。
=A2 & " " & B2 & C2
まとめ
& による文字列結合は、
「セル」「固定文字」「計算結果」をその場でどんどんつないでいく、とても素直な書き方です。
基本形はこの 1 行だけ。
=(何か) & (何か) & …
ここに、スペース・記号・改行・TEXT で整えた数値や日付を自由に挟んでいけば、
たいていの「説明文」「ラベル付き情報」は組み立てられます。
まずは & で“文字を遊ぶ感覚”を身につけてから、
必要に応じて TEXTJOIN や他の関数に広げていくと、
シートの表現力が一気に上がります。
