「break」「continue」を実務でよく使うコードサンプルをいくつか紹介します。単なる学習用ではなく、実際の業務コードでありがちな場面を想定しています。
1. データ検索処理（break）
大量データから特定条件に合うものを探し、見つかったら即終了するケース。
// 顧客リストから特定のIDを検索
List<Customer> customers = getCustomerList();
String targetId = "C12345";
for (Customer c : customers) {
if (c.getId().equals(targetId)) {
System.out.println("対象顧客: " + c.getName());
break; // 見つかったら終了
}
}
👉 実務ポイント:
- データベースから取得したリストを走査する場面でよく使う
- 見つかったらそれ以上探さないので効率的
2. 入力チェック（continue）
ユーザー入力やファイルデータを処理するとき、不正な値はスキップして処理を続けるケース。
// CSVファイルの行を処理
for (String line : csvLines) {
if (line == null || line.isEmpty()) {
continue; // 空行はスキップ
}
String[] parts = line.split(",");
if (parts.length < 2) {
continue; // 不正フォーマットはスキップ
}
String name = parts[0];
int age = Integer.parseInt(parts[1]);
System.out.println(name + " (" + age + ")");
}
👉 実務ポイント:
- データクレンジングやバリデーションでよく使う
- 不正データを無視して処理を止めない
3. 無限ループ＋break（ユーザー入力）
業務アプリで「終了コマンド」が入力されるまで繰り返す処理。
Scanner sc = new Scanner(System.in);
while (true) {
System.out.print("コマンドを入力してください (exitで終了): ");
String cmd = sc.nextLine();
if ("exit".equalsIgnoreCase(cmd)) {
break; // 終了コマンドでループ脱出
}
System.out.println("実行: " + cmd);
}
👉 実務ポイント:
- コンソールアプリやバッチ処理でよくある
- 「終了条件が入力次第」という場面で便利
4. ネストループ＋ラベル付きbreak
二重ループで「条件を満たしたら外側ごと終了」するケース。
search:
for (Order order : orders) {
for (Item item : order.getItems()) {
if (item.getPrice() > 100000) {
System.out.println("高額商品を発見: " + item.getName());
break search; // 外側のループごと終了
}
}
}
👉 実務ポイント:
- 注文データや在庫データを走査する場面で使う
- 「最初に見つかったら即終了」したいときに便利
まとめ
- break → 検索終了、条件達成、無限ループ脱出
- continue → 不正データ除外、条件に合わないものをスキップ
- ラベル付きbreak → ネストループをまとめて終了
💡 実務では「検索」「入力チェック」「データ処理」で頻出です。