初心者向けに「JavaScriptの例外処理(try...catch...finally)」を、かみ砕いて説明します。
そもそも「例外処理」ってなに?
プログラムを書いていると、思わぬエラーが起きることがあります。
例えば:
- 数字を足し算しようとしたら、文字が混ざっていた
- ファイルを開こうとしたら存在しなかった
- ネット通信が途中で切れた
こういうときに、プログラムが止まってしまうと困ります。
そこで「エラーが起きても安全に処理を続ける」ために使うのが 例外処理 です。
基本の形
try {
// エラーが起きるかもしれない処理
} catch (error) {
// エラーが起きたときの処理
} finally {
// 最後に必ず実行される処理
}
JavaScripttry:危ないかもしれない処理をここに書くcatch:エラーが出たときにどうするかを書くfinally:エラーがあってもなくても、最後に必ず実行される
例題1:安全な足し算
function safeAdd(a, b) {
let result;
try {
result = a + b; // ここでエラーが起きるかも
} catch (error) {
console.log("エラーが発生しました:", error.message);
result = null; // エラーのときはnullを返す
} finally {
console.log("処理が終わりました"); // 必ず実行される
}
return result;
}
console.log(safeAdd(10, 5)); // → 15
console.log(safeAdd(10, "abc")); // → エラー → null
JavaScript👉 ポイント
catchでエラーを受け止めるから、プログラムが止まらないfinallyは「後片付け」や「必ずやる処理」に使える
例題2:ファイルを開くイメージ
(実際のブラウザではファイル操作はできませんが、イメージとして)
try {
console.log("ファイルを開きます");
// ファイルを開く処理(ここでエラーが起きるかも)
throw new Error("ファイルが見つかりません"); // わざとエラー
} catch (error) {
console.log("エラー:", error.message);
} finally {
console.log("ファイルを閉じます"); // エラーがあっても必ず実行
}
JavaScript👉 こうすると、
- ファイルが見つからなくても「閉じる処理」は必ず実行される
- 「後片付け」を忘れないようにできる
初心者へのアドバイス
- 「エラーが起きても止まらないようにする」ために
try...catchを使う - 「必ずやること(後片付け)」は
finallyに書く - 小さなプログラムでも「エラーが起きたらどうする?」を考える習慣をつけると、後で大きなプログラムを書くときに役立つ
👉 まとめると、
「危ない処理はtry、エラー対応はcatch、最後の後片付けはfinally」
この3つをセットで覚えると理解しやすいです。
