ここでは 「ファイルパス × raw文字列」実践編 として、WindowsとmacOS（Linuxも同じ書き方）での違いを、初心者向けに分かりやすくまとめます。
1. Windowsのファイルパス
Windowsではパスに バックスラッシュ \ を使います。
例:
C:\Users\Python\test.txt
でもPythonの通常文字列では \ が特別扱いされるので、次のように書かないといけません。
# 通常の文字列
path = "C:\\Users\\Python\\test.txt"
print(path)
# 出力: C:\Users\Python\test.txt
👉 \\ と二重に書くのは面倒ですよね。
そこで raw文字列 を使うとシンプルになります。
# raw文字列
path = r"C:\Users\Python\test.txt"
print(path)
# 出力: C:\Users\Python\test.txt
2. macOS / Linux のファイルパス
macOSやLinuxでは スラッシュ / を使います。
例:
/Users/python/test.txt
こちらは \ を使わないので、通常の文字列でそのまま書けます。
path = "/Users/python/test.txt"
print(path)
# 出力: /Users/python/test.txt
👉 macOS/Linuxでは raw文字列を使う必要はほとんどありません。
3. 実践例：ファイルを開く
Windows
# Windows
path = r"C:\Users\Python\test.txt"
with open(path, "r", encoding="utf-8") as f:
print(f.read())
macOS / Linux
# macOS / Linux
path = "/Users/python/test.txt"
with open(path, "r", encoding="utf-8") as f:
print(f.read())
4. 注意点
- raw文字列は 最後に
\を書けないpath = r"C:\Users\Python\" # ❌ エラー👉 解決策: 末尾に\\を足すpath = r"C:\Users\Python" + "\\" - OSごとにパスの書き方が違うので、共通化したいときは
os.pathやpathlibを使うのがおすすめ
5. さらに便利な書き方（共通化）
Pythonには pathlib という便利なライブラリがあり、OSに合わせて自動でパスを扱ってくれます。
from pathlib import Path
# WindowsでもmacOS/LinuxでもOK
path = Path.home() / "test.txt"
print(path)
👉 Path.home() はユーザーのホームディレクトリを返すので、環境に依存せずに書けます。
まとめ
- Windows →
\を使うので raw文字列が便利 - macOS/Linux →
/を使うので普通の文字列でOK - 共通化したいなら pathlib を使うのがベスト
実践的に学ぶなら、次は「同じコードでWindowsとmacOS両方に対応する」方法を pathlib で練習すると良いですよ。
