ここでは、「ユーザーの入力(input)」と if / else を組み合わせた小さな実践アプリをいくつか紹介します。
どれも初心者でも動かせる内容です。
ひとつずつ「コード → 実行例 → ステップ解説」で詳しく説明します。
実践問題①:年齢判定アプリ
💻 コード
age = int(input("年齢を入力してください:"))
if age >= 20:
print("あなたは成人です。")
else:
print("あなたは未成年です。")
Python🧩 実行例
年齢を入力してください:18
あなたは未成年です。
🔍 ステップ解説
input()でキーボードから文字列を受け取ります。int()で整数に変換(文字列のままだと数値比較ができません)。if age >= 20:
→ 年齢が20以上なら「成人」。
→ それ以外(else:)なら「未成年」。>=は「以上」を意味します。
📝 ポイント
input()の戻り値は文字列型。比較するにはint()が必要。- 年齢の境目(20歳)を変えたい場合は、条件を調整できます。
実践問題②:成績判定アプリ(A〜Fランク)
💻 コード
score = int(input("点数を入力してください(0〜100):"))
if score >= 90:
print("評価:A")
elif score >= 80:
print("評価:B")
elif score >= 70:
print("評価:C")
elif score >= 60:
print("評価:D")
else:
print("評価:F")
Python🧩 実行例
点数を入力してください(0〜100):72
評価:C
🔍 ステップ解説
int(input(...))で数値入力を受け取る。- 上から順に条件をチェック:
score >= 90→ Ascore >= 80→ Bscore >= 70→ Cscore >= 60→ D- それ以外(60未満)→ F
- 条件に合った最初のブロックだけが実行されます。
📝 ポイント
elifは「それ以外の条件」を順に書く。- 条件は上から順に評価されるため、範囲が重ならないように設計する。
実践問題③:ログイン判定アプリ
💻 コード
user = input("ユーザー名を入力してください:")
pw = input("パスワードを入力してください:")
if user == "admin" and pw == "1234":
print("ログイン成功!")
else:
print("ユーザー名またはパスワードが違います。")
Python🧩 実行例
ユーザー名を入力してください:admin
パスワードを入力してください:1234
ログイン成功!
🔍 ステップ解説
input()でユーザー名とパスワードを取得。andを使って「両方が一致」した場合のみログイン成功。- どちらかが違えば
elseに進む。
📝 ポイント
- 条件を複数組み合わせるときは
and/orを使う。 - 実際のアプリではパスワードを平文で比較しませんが、学習用としてOK。
実践問題④:お買い物アプリ(割引計算)
💻 コード
price = int(input("商品の価格を入力してください:"))
if price >= 10000:
discount = 0.2
print("20%割引です!")
else:
discount = 0.1
print("10%割引です!")
total = int(price * (1 - discount))
print("割引後の支払金額:", total, "円")
Python🧩 実行例
商品の価格を入力してください:12000
20%割引です!
割引後の支払金額: 9600 円
🔍 ステップ解説
- 価格を
input()で取得し、整数に変換。 - もし価格が
10000円以上→ 20%割引。
それ以外 → 10%割引。 - 割引後の合計を計算して出力。
📝 ポイント
- 割引率を変数に入れておくと計算がスッキリ。
- 条件によって計算式を変えたいときに便利なパターンです。
実践問題⑤:メニュー選択アプリ
💻 コード
print("=== メニュー ===")
print("1: カレー")
print("2: ラーメン")
print("3: サンドイッチ")
choice = input("番号を選んでください:")
if choice == "1":
print("カレーを選びました。辛さは中辛です。")
elif choice == "2":
print("ラーメンを選びました。スープは醤油味です。")
elif choice == "3":
print("サンドイッチを選びました。パンはトーストです。")
else:
print("メニューにありません。")
Python🧩 実行例
=== メニュー ===
1: カレー
2: ラーメン
3: サンドイッチ
番号を選んでください:2
ラーメンを選びました。スープは醤油味です。
🔍 ステップ解説
print()で選択肢を表示。input()でユーザーの選択を受け取る(文字列型)。if/elif/elseで分岐処理を実行。- 数字でも文字列比較になる点に注意(
input()は文字列)。
📝 ポイント
- 条件が多いときは
elifが便利。 - 入力の型(文字列/整数)に注意。
発展アイデア
これらのアプリを少しずつ改良していくと、初心者→中級者へステップアップできます!
| 改良例 | 内容 |
|---|---|
| 🔁 繰り返し処理を追加 | while True: で何回も判定できるようにする |
| 💾 入力履歴を保存 | open("log.txt", "a") でファイルに保存 |
| 🧮 複数条件 | たとえば「60点以上かつ欠席が3回以内なら合格」など |
| 🧰 GUI化 | tkinter や PySimpleGUI でウィンドウ表示 |
