要点
Pythonのdocstringには「Googleスタイル」と「NumPyスタイル」がよく使われます。どちらも関数やクラスの説明を整理して書くためのフォーマットで、チーム開発や自動ドキュメント生成に役立ちます。
Googleスタイルのdocstring
- 特徴:シンプルで読みやすい。短い関数や初心者に向いている。
- 書き方:
Args:,Returns:,Raises:などの見出しを使う。
例
def multiply(a, b):
"""Multiply two numbers.
Args:
a (int): The first number.
b (int): The second number.
Returns:
int: The product of a and b.
"""
return a * b
Python👉 ポイント
- 引数は
Args:の下にインデントして列挙 - 戻り値は
Returns:に型と説明を書く - 例外を投げる場合は
Raises:を使う
NumPyスタイルのdocstring
- 特徴:科学技術系ライブラリ(NumPy, pandas, SciPyなど)でよく使われる。
- 書き方:
Parameters,Returns,Raisesなどを「セクション見出し」として書く。
例
def multiply(a, b):
"""
Multiply two numbers.
Parameters
----------
a : int
The first number.
b : int
The second number.
Returns
-------
int
The product of a and b.
"""
return a * b
Python👉 ポイント
- セクション名の下に「型 : 説明」の形式で書く
- 見出しの下に
-----を入れるのが特徴 - 数学やデータ分析系の関数に向いている
まとめ
- Googleスタイル:シンプルでわかりやすい。小規模プロジェクトや初心者向け。
- NumPyスタイル:詳細に書ける。科学技術系や大規模プロジェクト向け。
- どちらも 統一して使うことが大事。チームでルールを決めておくと良い。
💡 実践アイデア:
自分の書いた関数に Googleスタイル と NumPyスタイル の両方でdocstringをつけてみると、違いがよく理解できます。

