プログラミング初心者が「ここで break を使うべきか?」と迷う場面は多いです。そこで、簡単な判断チャートを用意しました。
判断チャート(テキスト版)
目的は「ループを止めたい」?
│
├─ いいえ → break は不要
│ (普通に最後まで回せばよい)
│
└─ はい
│
├─ 「今回だけスキップしたい」?
│ ├─ はい → continue を使う
│ └─ いいえ
│
├─ 「処理全体を終わりたい」?
│ ├─ はい → 関数化して return を使う
│ └─ いいえ
│
└─ 「ループだけ止めたい」 → break を使う
例題で確認
1. break を使うべきケース
「リストから最初の偶数を見つけたら、残りは調べなくていい」
numbers = [3, 7, 11, 18, 21]
for n in numbers:
if n % 2 == 0:
print("最初の偶数:", n)
break # ループだけ終了
Python👉 偶数を見つけたらループを止める。残りを調べるのは無駄だから break が有効。
2. break を使わなくていいケース
「リストの全ての偶数を数えたい」
numbers = [3, 7, 11, 18, 21]
count = 0
for n in numbers:
if n % 2 == 0:
count += 1
print("偶数の数:", count)
Python👉 全部調べる必要があるので break は不要。
3. continue を使うケース
「偶数だけ合計したい(奇数はスキップ)」
numbers = [3, 7, 11, 18, 21]
total = 0
for n in numbers:
if n % 2 != 0:
continue # 奇数は飛ばす
total += n
print("偶数の合計:", total)
Python4. return を使うケース
「関数の中で最初の偶数を返したら、関数ごと終了したい」
def find_first_even(numbers):
for n in numbers:
if n % 2 == 0:
return n # 関数ごと終了
return None
print(find_first_even([3, 7, 11, 18, 21]))
Pythonまとめ
- break: ループだけ止めたいとき
- continue: 今回だけスキップしたいとき
- return: 関数全体を止めたいとき
- 不要: 全部調べる必要があるとき
💡 練習として「リストから最初の3の倍数を探す」コードを break あり/なしで書き比べると、このチャートの意味がさらに理解できます。

