Python入門：変数とは？
1. 変数ってなに？
たとえば、あなたが「メモ帳」にこう書いたとします：
りんご ＝ 100円
みかん ＝ 40円
合計 ＝ りんご + みかん
これを Pythonの世界で書く とこうなります👇
ringo = 100
mikan = 40
total = ringo + mikan
print(total)
出力結果：
140
2. 変数は「名前のついた箱」
変数とは、データ（値）を入れておく箱のようなものです。
「ringo = 100」と書くと、こんなイメージ👇
箱の名前: ringo
中身: 100
だから print(ringo) と書くと「箱の中の100」が出てきます。
3. なぜ変数を使うの？
もし変数を使わずに書いたら、こんなことになります：
print(100 * 3 + 40 * 5 + 60 * 2)
😵 どれが何の数字か分かりにくいですよね？
でも変数を使うと…
ringo = 100 * 3 # りんご3個
mikan = 40 * 5 # みかん5個
banana = 60 * 2 # バナナ2本
total = ringo + mikan + banana
print(total)
✨「何をいくつ買ったのか」が明確になります。
修正もラク！
「みかんを6個に変えよう」と思ったら mikan = 40 * 6 だけ直せばOKです。
4. 変数の書き方ルール
Pythonでは変数名にルールがあります。
以下を守ればエラーになりません。
| ✅ できる | ❌ できない |
|---|---|
| 英字・数字・_（アンダースコア）を使う | 記号（+, -, $, 空白など） |
例：price, apple_count, total_1 | 1total, total-price, 合計 |
| 数字で始めない | 数字スタートはNG |
| Pythonのキーワードを使わない | 例：if, while, for などは予約語 |
🔹 OK例
apple_price = 100
count_3 = 3
total_price = apple_price * count_3
🔹 NG例
3count = 3 # ❌ 先頭が数字
total-price = 5 # ❌ 記号が使えない
if = 10 # ❌ Pythonのキーワード
5. 変数の値はいつでも変えられる
変数は「書き換え可能な箱」なので、中身をあとから変更できます。
apple_price = 100
apple_price = apple_price + 20 # 値上げ
print(apple_price)
結果：
120
💬「apple_price に 20 足して、また apple_price に入れ直した」
という動きです。
6. 実験してみよう（対話モードで）
Pythonの対話モード（REPL）やオンラインエディタで試せます。
a = 10
b = 5
print(a + b)
print(a * b)
a = 20 # 値を変える
print(a + b)
出力：
15
50
25
🧩 ポイント：変数の中身を変えても、名前は同じで使えます。
7. 練習問題
初級（考え方の練習）
次のコードの出力を考えてみましょう👇
x = 10
y = x + 5
x = x + 10
print(x)
print(y)
答え：
20
15
解説：
y = x + 5の時点ではxは 10 なので、y = 15。- その後
xがx + 10（=20）に書き換わっても、yは 15 のままです。
中級（変数の活用）
果物屋さんのレシートを作ってみましょう👇
apple = 120
orange = 80
banana = 100
apple_count = 3
orange_count = 2
banana_count = 5
total = apple * apple_count + orange * orange_count + banana * banana_count
print("合計金額は", total, "円です")
出力：
合計金額は 1010 円です
上級（変数の入れ替え）
次のコードの出力は？
a = 5
b = 10
a, b = b, a
print(a, b)
結果：
10 5
💡 Pythonでは a, b = b, a と書くだけで、値を入れ替えできるんです！
まとめ
| 概念 | 意味 |
|---|---|
| 変数 | データに名前をつけた「箱」 |
| 代入文 | 名前 = 値 で値を入れる命令 |
| 利点 | コードが読みやすく・修正しやすくなる |
| ルール | 半角英字／数字／_、数字で始めない、予約語を避ける |