では if / else をプログラミング初心者向けにやさしく、たっぷり例題で説明します。コードは全部 Python です。実行例（期待される出力）も併記します。読みやすさ重視で、よくあるミスやコツもまとめます。
- 1) まずは考え方（超ざっくり）
- 2) 基本の書き方（構文）
- 3) 超かんたんな例（1行ずつ）
- 4) よく使うパターンと例題（実行例付き）
- 5) elif の簡単な説明（else と一緒によく使う）
- 6) 条件式で使える主な比較・論理
- 7) よくあるミス（初心者が陥りやすい点）
- 8) デバッグのコツ
- 9) 練習問題（初心者向け：解答付き）
- Q1：整数 x が正なら "positive"、そうでなければ "non-positive" と出力するコードを書け。
- Q2：year が 2000 年以降なら "21世紀"、そうでなければ "20世紀以前" を出力する。
- Q3：n が偶数なら "even"、奇数なら "odd" を出力。
- Q4：文字列 s が空文字（""）なら "empty"、それ以外なら "not empty" を出力。
- Q5：ユーザーの password と input_pw を比較して一致なら "OK"、違えば "NG" を出力。
- Q6：score が 90 以上なら "A"、70 以上なら "B"、それ以外は "C" を出す（elif 使用）。
- Q7：リスト items に "apple" が含まれていれば "あり"、なければ "なし" を出力。
- Q8：年齢 age が 20 以上なら "大人"、そうでなければ "子ども"。三項演算子で書く。
- Q9：変数 data が None なら "無"、そうでなければ "有" と出す。
- Q10：x と y が等しいなら "same"、違えば "diff"。
1) まずは考え方（超ざっくり）
ifは「もし〜ならば」の分岐。条件が真（True）ならifブロックを実行。elseは「それ以外」の処理。ifの条件がFalseのときに実行される。elif（optional）は「別の条件」の分岐（後で詳しく）。
2) 基本の書き方（構文）
if 条件式:
条件が真のときに実行する処理
else:
条件が偽のときに実行する処理
ポイント：:（コロン）を忘れない、内部の行は インデント（通常スペース4つ）する。
3) 超かんたんな例（1行ずつ）
x = 10
if x > 0:
print("xは正の数です")
else:
print("xは0か負の数です")
出力：
xは正の数です
4) よく使うパターンと例題（実行例付き）
例1 — 偶数／奇数判定
n = 7
if n % 2 == 0:
print("偶数")
else:
print("奇数")
出力：
奇数
例2 — 合否判定（シンプル）
score = 75
if score >= 60:
print("合格")
else:
print("不合格")
出力：
合格
例3 — 文字列比較（ユーザー入力想定）
password = "apple123"
input_pw = "apple123" # 実際は input() で受け取る
if input_pw == password:
print("ログイン成功")
else:
print("パスワードが違います")
出力：
ログイン成功
例4 — 複数行の処理（if/else 内で複数命令）
n = -5
if n >= 0:
print("正の数または0")
print("絶対値は", n)
else:
print("負の数です")
print("絶対値は", -n)
出力：
負の数です
絶対値は 5
例5 — 三項演算子（短く書く）
age = 18
message = "成人" if age >= 20 else "未成年"
print(message)
出力（日本の成人基準例として）：
未成年
5) elif の簡単な説明（else と一緒によく使う）
複数の条件を順にチェックしたいときは elif を使う：
score = 85
if score >= 90:
print("A")
elif score >= 70:
print("B")
else:
print("C or below")
出力：
B
6) 条件式で使える主な比較・論理
- 比較：
==,!=,<,<=,>,>= - 論理：
and,or,not - メンバー：
in,not in（例：if ch in "aeiou":） - 真偽値の扱い（0,
"",[],NoneはFalseと扱われる）
例：
x = 5
if x > 0 and x < 10:
print("1〜9 の範囲")
else:
print("範囲外")
7) よくあるミス（初心者が陥りやすい点）
- コロン
:を忘れる →SyntaxError - インデント（スペース/タブの混在）で
IndentationErrorまたは期待通りに動かない - 比較で
=を使ってしまう（代入）→==を使うif x = 5:はエラー。正しくはif x == 5:
- 条件の論理が逆（例：
if not a == bとif a != bは同じだが読みやすさを意識） - 型の違い（文字列と数値を比較しない）
- 例：
"10" == 10はFalse（型が違う）
- 例：
8) デバッグのコツ
print()を使って条件の値を確認する（例：print("score:", score)）- 条件が複雑なら途中の部分を変数に分ける（可読性向上）
- 小さなサンプル値で動作確認する
9) 練習問題（初心者向け：解答付き）
下に 問題＋解答＋簡単な解説 を載せます。まずは自分でコードを書く→実行→答え合わせしましょう。
Q1：整数 x が正なら "positive"、そうでなければ "non-positive" と出力するコードを書け。
解答例
x = 3
if x > 0:
print("positive")
else:
print("non-positive")
出力：positive
解説：0 を正としない場合は > を使用。
Q2：year が 2000 年以降なら "21世紀"、そうでなければ "20世紀以前" を出力する。
解答例
year = 1995
if year >= 2000:
print("21世紀")
else:
print("20世紀以前")
出力：20世紀以前
Q3：n が偶数なら "even"、奇数なら "odd" を出力。
解答例
n = 12
if n % 2 == 0:
print("even")
else:
print("odd")
出力：even
Q4：文字列 s が空文字（""）なら "empty"、それ以外なら "not empty" を出力。
解答例
s = ""
if s == "":
print("empty")
else:
print("not empty")
出力：empty
Q5：ユーザーの password と input_pw を比較して一致なら "OK"、違えば "NG" を出力。
解答例
password = "pass"
input_pw = "pass"
if input_pw == password:
print("OK")
else:
print("NG")
出力：OK
Q6：score が 90 以上なら "A"、70 以上なら "B"、それ以外は "C" を出す（elif 使用）。
解答例
score = 72
if score >= 90:
print("A")
elif score >= 70:
print("B")
else:
print("C")
出力：B
Q7：リスト items に "apple" が含まれていれば "あり"、なければ "なし" を出力。
解答例
items = ["banana", "apple", "orange"]
if "apple" in items:
print("あり")
else:
print("なし")
出力：あり
Q8：年齢 age が 20 以上なら "大人"、そうでなければ "子ども"。三項演算子で書く。
解答例
age = 25
print("大人" if age >= 20 else "子ども")
出力：大人
Q9：変数 data が None なら "無"、そうでなければ "有" と出す。
解答例
data = None
if data is None:
print("無")
else:
print("有")
出力：無
Q10：x と y が等しいなら "same"、違えば "diff"。
解答例
x = 10
y = "10"
if x == y:
print("same")
else:
print("diff")
出力：diff（注意：型が違う）
まとめ（覚えておくといいこと）
ifは条件が真のとき、elseはそれ以外のとき。- コロンとインデントは必須。
elifで複数のケースを順にチェック。- 条件を簡潔に書くことで可読性UP。
- 小さく試して
print()で確認する癖をつけるとデバッグが楽。