print() の基本
print() を初心者向けにかみ砕いて、実際に使える例題と練習問題(解答付き)まで用意します。コードはそのままコピーして Python で試せます。
print() は「画面に何かを表示する」ための関数です。
プログラムの中で値やメッセージを確認したいときに使います。
書き方の最も基本形:
print(値)
Python例:
print("こんにちは") # 文字列を表示
print(123) # 数字を表示
Python上の2行を実行すると、それぞれ別の行に表示されます。
1. 文字列・数値・変数を一緒に出す
print() の中に複数の値をカンマで並べると、スペース区切りで表示されます。
name = "たろう"
age = 10
print("名前:", name, "年齢:", age)
# 出力例: 名前: たろう 年齢: 10
Pythonポイント:カンマでつないだ場合、print() が自動でスペースをいれてくれます。
2. sep= で値の区切り文字を変える
複数の値を表示する時の区切り文字を sep で指定できます(デフォルトは空白 " ")。
print("A", "B", "C", sep="-")
# 出力: A-B-C
Python3. end= で出力の終わりを変える(改行を消したりする)
通常 print() は最後に改行します(次の print は新しい行に出る)。end で末尾を変更できます。
print("Hello", end=" ") # 改行ではなく空白で終わる
print("World")
# 出力: Hello World
Python改行しない、同じ行に続けたいときに便利です。
4. 文字列と数値をつなげたいときの注意
"hello" + "world" は OK ですが、"hello" + 5 はエラーになります(文字列と数値はそのまま足せない)。
回避方法:
- カンマで渡す(自動で文字列化してくれる場面が多い):
print("合計:", 500)
Pythonstr()で数値を文字列に変換:
print("合計: " + str(500))
Python5. フォーマット(見た目よく出す)
複数の値を綺麗に表示する方法を2つ紹介します。
a) f文字列(よく使う・見やすい)
name = "花子"
age = 12
print(f"{name}さんは{age}歳です。")
Pythonb) format() を使う
print("{}さんは{}歳です。".format(name, age))
Pythonどちらも読みやすく整形できます。新しいコードでは f"{...}"(f-strings)が便利で人気です。
6. リストや辞書を print() する
そのまま渡すと Python の表現で出ます(学習中はこれでOK)。
fruits = ["りんご", "みかん", "バナナ"]
print(fruits) # 出力: ['りんご', 'みかん', 'バナナ']
person = {"name": "太郎", "age": 20}
print(person) # 出力: {'name': '太郎', 'age': 20}
Python見た目を整えたいときは join(リスト)や整形(辞書)を使います:
print(", ".join(fruits)) # 出力: りんご, みかん, バナナ
Python7. file= と flush=(ちょっとだけ)
file=を使うと画面ではなくファイルに出力できます(入門では不要ですが知識として)。flush=Trueは「すぐに出力を反映してほしい」時に使います(通常は自動で問題なし)。
例(ファイルに書き込む):
with open("out.txt", "w", encoding="utf-8") as f:
print("ファイルに書き込むテキスト", file=f)
Python8. エスケープシーケンス(改行・タブなど)
文字列中に \n(改行)や \t(タブ)を入れられます。
print("1行目\n2行目") # 改行が入る
print("項目A\t項目B") # タブで揃える(見た目調整)
Pythonもし \ をそのまま表示したければ raw 文字列 r"..." を使うこともできます:
print(r"C:\Users\name") # バックスラッシュをそのまま表示
Python9. よくある間違い(初心者がやりがち)
- 文字列をクォーテーションで囲み忘れる:
print(Hello)はエラー(Hello を変数とみなす)。文字列ならprint("Hello")。 - 文字列と数値を
+で連結してエラー:"値は" + 10はダメ →str(10)に変換するか、print("値は", 10)や f-string を使う。 printを Python 2 の書き方(print "hello")で書く(Python 3 ではprint("hello")が正しい)。
10. 例題(実行例付き)
1)複数の値を - で区切って表示:
print("東京", "大阪", "名古屋", sep="-")
# 出力: 東京-大阪-名古屋
Python2)同じ行で続けて表示する:
print("Loading", end="...")
print("done")
# 出力: Loading...done
Python3)計算結果をわかりやすく表示(f-string 使用):
price = 120
count = 3
total = price * count
print(f"単価: {price}円 x {count}個 = 合計 {total}円")
# 出力: 単価: 120円 x 3個 = 合計 360円
Python4)リストの要素をカンマ区切りで表示:
items = ["りんご", "みかん", "ぶどう"]
print(", ".join(items))
# 出力: りんご, みかん, ぶどう
Python練習問題 — 解答付き
下に問題 → その下に解答をまとめてあります。まずは自分で考えてから答えを見てね。
Q1
name = "さくら" age = 7 を使って "さくらさんは7歳です。" と表示するコードを書け。
Q2
print("A", "B", "C", sep="|", end="!\n") を実行したときの出力は何か?
Q3
price = 85 count = 4 のとき、"合計: 340円" と表示する f-string を書け。
Q4
リスト nums = [1,2,3,4] の要素をスペース区切りで表示するコードを 2通り書け(print の sep と join の両方を使う方法)。
Q5
path = "C:\\new\\test.txt" を print で表示するにはどう書けばよいか?(バックスラッシュがそのまま見えるように)
解答
A1
name = "さくら"
age = 7
print(f"{name}さんは{age}歳です。")
PythonA2
出力:
A|B|C!
(sep="|" で区切り、end="!\n" で最後に ! を付けて改行)
A3
price = 85
count = 4
print(f"合計: {price * count}円")
# または
# total = price * count
# print(f"合計: {total}円")
PythonA4
方法1(sep 使用):
nums = [1, 2, 3, 4]
print(*nums, sep=" ")
# `*` はリストをアンパックして複数の引数として渡す
Python方法2(join 使用。join は文字列同士なので変換が必要):
nums = [1, 2, 3, 4]
print(" ".join(str(n) for n in nums))
PythonA5
方法1(エスケープで \\ を使う):
path = "C:\\new\\test.txt"
print(path)
Python方法2(raw 文字列を使う。ただし最後が \ の場合は注意):
path = r"C:\new\test.txt"
print(path)
Pythonちょっと便利な豆知識
print()に複数の型(文字列、数値、リストなど)を渡すと、Python が自動で「見やすく」変換して表示してくれます。デバッグではこれで十分なことが多いです。- 見た目をもっと整えたいときは
f-stringとformat()が強力。数字の桁揃えや小数点以下の桁数指定も可能です。
