ハイブリッド運用(DB+API併用)の設計例は「大量処理はローカルDB」「例外や最新性はAPI」で役割を分けるのが基本です。
これにより、処理速度と最新性の両立が可能になります。
ハイブリッド運用の基本設計
1. データベース(KEN_ALL.CSV等)
- 用途:大量データの一括処理、オフライン環境での住所変換
- 特徴:ローカル参照なので高速、数万件の処理でも安定
- 更新:月1回、日本郵便のCSVをダウンロードして更新
2. API(zipcloud等)
- 用途:
- DBに存在しない新設住所や表記ゆれの補完
- 入力フォームでのリアルタイム住所補完
- 特徴:常に最新データを参照可能
- 制約:通信環境必須、アクセス回数制限あり
処理フロー例
- 郵便番号入力 → まずDB検索
DictionaryやVLOOKUPでKEN_ALL.CSVから住所を取得- ヒットすれば即返却(高速処理)
- DBに存在しない場合 → API呼び出し
- zipcloud APIにリクエストを送り、最新住所を取得
- 結果を返すと同時に、ローカルDBに追記してキャッシュ化
- 次回以降はDBから参照
- API呼び出しを最小限に抑え、速度と安定性を確保
擬似コード例(イメージ)
Function GetAddressHybrid(zipcode As String) As String
Dim addr As String
' 1. DB検索
addr = SearchLocalDB(zipcode)
' 2. DBに無ければAPI検索
If addr = "" Then
addr = SearchAPI(zipcode)
If addr <> "" Then
' 取得できたらDBに追記(キャッシュ)
AppendToLocalDB zipcode, addr
End If
End If
GetAddressHybrid = addr
End Function
VB✅ メリット
- 速度:通常はローカルDBで即応答
- 最新性:DBに無い住所はAPIで補完
- 効率性:API呼び出し回数を最小化
- 拡張性:キャッシュ機能でDBを自動更新
💡 実務での使い分け
- 基幹システムやバッチ処理 → DB方式中心
- 入力フォームや検索機能 → API方式を併用
- 新設住所や表記ゆれ対応 → APIで補完しDBに反映
👉 まとめると、「まずDB、なければAPI、取得したらDBに蓄積」という流れがハイブリッド運用の王道です。


