無料で使えるAPI(2025年版)

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AI/自然言語系(NLP/LLM)分野で“無料もしくは無料枠あり”のAPI/ライブラリ

サービス/ライブラリ提供主体/形式無料枠・無償性主な機能・用途備考・制約
OpenAI API(ChatGPT, GPT 系列)OpenAI(クラウドAPI)有料だが試用クレジットの付与ありテキスト生成、要約、対話、コード生成、補完など無料枠は限定的。商用にはコスト管理が重要
Google Cloud Natural Language / Gemini via Vertex AIGoogle Cloud新規ユーザーにクレジット付与。無料枠あり感情分析、構文解析、固有表現抽出、分類、Gemini による生成無料枠を超えると課金。Google Cloudの他サービスとの組み合わせ可
Cohere(LLM API)Cohere無料プランあり(利用上限あり)テキスト生成、埋め込み(embeddings)、要約モデルの選択肢が複数。利用制限を確認
Hugging Face Inference API / Serverless InferenceHugging Face無料プラン(クレジット制・モデルサイズ制限あり)多種モデルの呼び出し(生成、分類、埋め込みなど)大きなモデル(10 GB以上等)は無料枠で使えない場合あり
OpenRouterOpenRouter(中継型プラットフォーム)無料枠あり(リクエスト上限等)複数の LLM を統合して利用可能各モデルの制限(レート制限、トークン制限など)あ
Mistral (La Plateforme)Mistral無料プランありLLM モデル提供(生成系)利用制限あり(1リクエスト/秒 など)
Cloudmersive NLP APICloudmersive月 600 回程度の無料利用枠あり感情分析、言語検出、品詞解析、固有表現抽出、パラフレーズ無料枠を超えると有料。比較的軽めの用途向き
Apache OpenNLP(ライブラリ)Apache ソフトウェア財団(オープンソース)完全無料トークン化、品詞タグ付け、固有表現抽出、構文解析、共参照解析などローカル実行型。モデル学習やメモリ/性能調整が必要
NLTK(Natural Language Toolkit)NLTK プロジェクト(オープンソース)完全無料トークン化、品詞タグ付け、構文解析、分類、コーパス操作など主に研究・教育・プロトタイピング用途向け
spaCyExplosion(オープンソース)完全無料高速なトークン化、品詞付与、依存構造解析、NER、文分割などモデルサイズに依存。別途学習モデルが必要な場合あり
GensimGensim チーム(オープンソース)完全無料トピックモデル、word2vec/Doc2Vec、類似度検索など主に文書集合処理・トピック分析用途向け
その他(例:LLAMA を自ホストで API 化)オープンソースモデル + 自前サーバ構成モデル自体は無償、運用コストありChat/生成、補完、質問応答などGPU

各サービス・ライブラリの特徴と注意点

以下では、特に “API 提供型” と “ライブラリ/モデル自ホスト型” に分けて、使いどころや注意すべき点を説明します。

API 提供型(クラウド型 LLM/NLP サービス)

これらは外部サーバ(クラウド)でモデルを運用しており、HTTP経由でリクエスト・レスポンスをやり取りします。

メリット

  • モデル運用・インフラ管理が不要 → 導入が速い
  • 高性能モデル(大規模な LLM)を簡単に利用できる
  • スケーラビリティ(使用量に応じて拡張可能)
  • SDKやドキュメントが整備されていることが多い

デメリット/注意点

  • 無料枠には厳しい制限(呼び出し回数、トークン数、レート制限など)
  • コストがかかりやすい(商用用途では注意が必要)
  • レイテンシ(遅延)がネットワーク依存
  • データのプライバシー・機密性:送信したテキストがサーバ側で保存/学習に使われる可能性がある(契約・仕様を要確認)
  • モデルのブラックボックス性:モデルの中身を制御しにくい

代表例のポイント

  • OpenAI API:多機能で汎用性高いが、無料枠は限定的。生成・応答用途で多く使われる
  • Google Cloud(Natural Language / Gemini / Vertex AI):NLP 分析と生成を組み合わせた高度な機能。Google Cloud の他サービスと統合しやすい
  • Hugging Face Inference:多様なオープンモデルにアクセスできる。ただしモデルサイズに制限があるものも多い
  • OpenRouter:複数のモデルを中継して切り替え可能。使い分けができるが各モデルの制約に注意
  • Mistral:比較的新しいモデルを提供しており、無料枠付き。性能を見極めながら使う価値あり
  • Cloudmersive:比較的小規模な NLP タスク(感情分析、固有表現抽出など)に適。軽めの用途向け

ライブラリ/モデル自ホスト型(オンプレ/ローカル実行型)

これらは API という形ではなく、開発者自身がサーバや環境内でモデルや処理パイプラインを稼働させる方式です。

メリット

  • 運用コスト(クラウド呼び出し料)が発生しない(ただしインフラコストはある)
  • データが外部に出ないため、プライバシーやセキュリティ面で安全性が高い
  • モデルを自由にカスタマイズ・拡張できる
  • レイテンシが低く、応答速度制御がしやすい

デメリット/注意点

  • モデルの学習・最適化・運用・スケール対応が技術的負荷が高い
  • 高性能モデルを動かすには GPU やそれに見合う計算資源が必要
  • モデル更新やバグ対応は自己責任
  • 大規模なユーザー数や高負荷運用には構成・運用ノウハウが必要

代表的なライブラリモデル例

  • Apache OpenNLP:Java ベース。トークン化、構文解析、NER など基本タスクをサポート
  • NLTK:Python 用の汎用 NLP ツールキット。研究・教育やプロトタイピング用途によく使われる
  • spaCy:高速で実用性の高い NLP 処理パイプラインを提供。モデルを別途ダウンロードして使う
  • Gensim:トピックモデリングや類似文書検索系機能に強い
  • LLAMA 等のオープン LLM をローカル実行 → 自作 API インターフェース:最新のオープンモデルを自分で動かして API 化する方法。自由度高いがインフラ要件が重い

使い分け・選定のヒント

あなたの目的・リソースに応じて、どの方式を採るかを検討するのが肝心です。以下の観点で判断するとよいでしょう。

判断軸API 提供型が向くケース自ホスト/ライブラリ型が向くケース
導入の速さ/開発コストすぐ使いたい、運用負荷を減らしたい初期構築に時間・技術力をかけられる
利用量とコスト低~中量なら無料枠や従量制で抑えられる可能性大量利用・定常運用なら自ホストの方がコスト抑制できる可能性あり
データの機密性・プライバシー外部への送信が許容される用途機密データ・社内限定用途なら自ホストが安全性高
カスタマイズ性モデルの中身を操作する余地は小さい自由にモデルをチューニング・改変できる
スケール性/信頼性クラウド運用でスケール対応済み自前でスケール対応や冗長構成が必要
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