主な内容の要点
1. テンプレートリテラル(Template Literal)とは
- バッククォート(
`)で囲む文字列リテラルの方式。 - ES2015(ES6)から導入された表記法。
- シングルクォート(’)やダブルクォート(”)での文字列と同様に使える。
2. 特徴・利点
- 改行をそのまま記述できる
通常の文字列では改行を表現するには\nを使わなければならないが、テンプレートリテラルではソースコードの改行をそのまま文字列中の改行として扱える。 - 式や変数を埋め込める(式展開)
文字列の中に${式}の形式で式や変数を記述でき、実行時に評価された結果を文字列に埋め込める。
例:
let name = 'オレンジ';
let cost = 100;
let msg = `今日の${name}の値段は${Math.trunc(cost * 1.1)}円です。`;
console.log(msg);
// → 今日のオレンジの値段は110円です。
JavaScriptこの例では ${name} が変数 name の値に置き換わり、 ${Math.trunc(cost * 1.1)} は式を評価して整数部分を埋め込む。
- エスケープシーケンスも使用可能
テンプレートリテラル内でもエスケープシーケンス(例:\nや\`)は使える。
たとえば、文字列内でバッククォート自体を文字として使いたいときには\`のように書く。


