概要
ISLOGICALは「セルの値が論理値(TRUEまたはFALSE)かどうか」を判定する関数です。結果はTRUEかFALSEで返されます。Excelでは条件式の結果や論理演算の返り値が論理値になります。数値や文字列、日付は論理値ではないのでFALSEになります。データ型チェックや条件付き処理に役立ちます。
基本の使い方
書式
=ISLOGICAL(値)
- 値がTRUEまたはFALSEならTRUE
- それ以外ならFALSE
判定例
=ISLOGICAL(TRUE) // TRUE
=ISLOGICAL(FALSE) // TRUE
=ISLOGICAL(1=1) // TRUE(条件式の結果はTRUE)
=ISLOGICAL(5>10) // TRUE(条件式の結果はFALSE)
=ISLOGICAL("TRUE") // FALSE(文字列は論理値ではない)
=ISLOGICAL(123) // FALSE(数値は論理値ではない)
具体例
条件式の結果が論理値か確認
=ISLOGICAL(A2>100)
A2が100より大きいかどうかを判定し、その結果が論理値かを確認します。結果は必ずTRUEになります(条件式は論理値を返すため)。
セルに入力された値が論理値かどうか確認
=ISLOGICAL(B2)
B2にTRUEやFALSEが直接入力されていればTRUE、数値や文字列ならFALSE。
IF関数と組み合わせて「論理値なら○○」と表示
=IF(ISLOGICAL(C2), "論理値です", "論理値ではありません")
C2がTRUEまたはFALSEなら「論理値です」と表示、それ以外なら「論理値ではありません」。
応用テンプレート
論理値セルだけ抽出(Microsoft 365のFILTER)
=FILTER(A2:A100, ISLOGICAL(A2:A100))
範囲からTRUE/FALSEだけを抽出して一覧表示できます。
論理値セルだけカウント
=SUM(--ISLOGICAL(A2:A100))
範囲内でTRUE/FALSEが入力されているセルの数を数えます。
論理値セルを条件付き書式で強調
条件付き書式の数式に以下を設定:
=ISLOGICAL(A2)
TRUE/FALSEが入力されているセルを色付けできます。
よくあるつまずきと対策
「TRUE」と入力してもFALSEになる
文字列として入力された「TRUE」は論理値ではありません。セルに直接TRUEやFALSEを入力するか、条件式の結果を使う必要があります。
数値や文字列を論理値と誤解する
1や0は論理値ではなく数値です。ISLOGICALではFALSEになります。論理値が欲しい場合は比較式を使います。
=ISLOGICAL(A2=1)
空白やエラーの扱い
空白セルはFALSE、エラー値もFALSEになります。論理値だけを対象にしたい場合はISLOGICALで判定してから処理します。
例題
問題1: A2が論理値かどうかをB2に表示
解答例:
=ISLOGICAL(A2)
問題2: B列から論理値だけをC列に抽出(Microsoft 365)
解答例:
=FILTER(B2:B200, ISLOGICAL(B2:B200))
問題3: C2が論理値なら「論理値です」と表示、そうでなければ空欄にする
解答例:
=IF(ISLOGICAL(C2), "論理値です", "")
問題4: D列の論理値セルを数えてE2に表示
解答例:
=SUM(--ISLOGICAL(D2:D200))
問題5: 条件付き書式で論理値セルを赤背景にする
条件付き書式の数式:
=ISLOGICAL(A2)
まとめ
ISLOGICALは「TRUE/FALSEかどうか」を判定する関数です。文字列の「TRUE」「FALSE」や数値の1/0は論理値ではない点に注意が必要です。条件式の結果は必ず論理値になるため、判定や抽出に活用できます。ISNUMBERやISTEXTと組み合わせれば、セルの型チェックを網羅的に行えます。
