switch 文とは何か
switch 文は「ある値に応じて複数の分岐を切り替える」ための構文です。if と else if をたくさん並べる代わりに、値ごとに分岐を整理して書けるのが特徴です。特定の値に応じて処理を変えたいときに便利です。
基本構文と流れ
switch 文は次のように書きます。
switch (値) {
case 値1:
// 値が値1ならこの処理
break;
case 値2:
// 値が値2ならこの処理
break;
default:
// どの case にも当てはまらないときの処理
}
switch (値)の部分で判定したい値を指定します。case 値:に一致したら、そのブロックが実行されます。breakを書くことで、処理を終えて switch 文を抜けます。defaultはどのcaseにも当てはまらない場合に実行されます。
例題で理解する
例題1：曜日ごとのメッセージ
const day = "Monday";
switch (day) {
case "Monday":
console.log("週の始まりです");
break;
case "Friday":
console.log("もうすぐ週末です");
break;
case "Sunday":
console.log("休みの日です");
break;
default:
console.log("普通の日です");
}
day が "Monday" なので「週の始まりです」と表示されます。
例題2：点数による評価
const grade = "B";
switch (grade) {
case "A":
console.log("とても良い成績です");
break;
case "B":
console.log("良い成績です");
break;
case "C":
console.log("合格です");
break;
case "D":
console.log("もう少し頑張りましょう");
break;
default:
console.log("不明な評価です");
}
grade が "B" なので「良い成績です」と表示されます。
例題3：数値によるメニュー選択
const choice = 2;
switch (choice) {
case 1:
console.log("メニュー1を選びました");
break;
case 2:
console.log("メニュー2を選びました");
break;
case 3:
console.log("メニュー3を選びました");
break;
default:
console.log("不正な選択です");
}
choice が 2 なので「メニュー2を選びました」と表示されます。
注意点とコツ
break を忘れない
break を書かないと、次の case へ「処理が流れてしまう」ので意図しない結果になります。これを「フォールスルー」と呼びます。
const color = "red";
switch (color) {
case "red":
console.log("赤です");
case "blue":
console.log("青です");
}
// 結果：赤です、青です（break がないので両方実行される）
default を活用する
予期しない値が来たときの処理を default に書いておくと安全です。
まとめ
switch文は「値ごとに分岐」を整理して書ける構文。caseに一致した処理を実行し、breakで終了する。defaultはどの条件にも当てはまらない場合の処理。- 曜日、メニュー選択、評価など「決まった値に応じて処理を変える」場面で便利。
初心者は「if をたくさん並べる代わりに、値ごとの分岐をすっきり書ける」と覚えると理解しやすいです。