文字列テンプレートで複数行 — line1\nline2
複数行の文字列は「改行コードを埋め込む方法」と「テンプレートリテラルでそのまま改行を書く方法」の2通りあります。初心者は、まず「\n は改行コード、バッククォート(`)なら改行をそのまま書ける」と覚えると迷いません。
基本のコード例(改行コードを使う)
const s = "line1\nline2\nline3";
console.log(s);
// 出力:
// line1
// line2
// line3
JavaScript\nは改行を意味する特殊文字。\tはタブ,\\はバックスラッシュ,\"はダブルクォートなども同様にエスケープ文字で書けます。
テンプレートリテラルで複数行(バッククォート)
const s = `line1
line2
line3`;
console.log(s);
// 出力:
// line1
// line2
// line3
JavaScript- バッククォート(キーボードの数字1の左にある記号)で囲むと、複数行をそのまま書ける。
- 文字列中の 改行やインデントがそのまま反映されるので、可読性が高い。
よく使うテンプレート集
変数を埋め込む(式展開)
const name = "Aki";
const count = 3;
const msg = `Hello, ${name}!
You have ${count} messages.`;
console.log(msg);
JavaScriptHTML片を組み立てる
const items = ["Apple", "Banana"];
const html = `
<ul>
${items.map(i => `<li>${i}</li>`).join("\n ")}
</ul>`;
console.log(html);
JavaScriptインデントを整える(trimで前後の空白除去)
const text = `
line1
line2
`.trim();
console.log(text);
// line1
// line2
JavaScript例題: ログの整形出力
function formatLog(level, msg) {
const now = new Date().toISOString();
return `[${now}] ${level}\n${msg}`;
}
console.log(formatLog("INFO", "起動しました"));
// 1行目: [日時] INFO
// 2行目: 起動しました
JavaScript- 効果: 1行目にメタ情報、2行目に本文を分けて読みやすく出力できる。
実務でのコツ
- 短い2〜3行なら
"\n"。ロジック中での連結がしやすい。 - 長文や整形はテンプレートリテラルが圧倒的に読みやすい。
- 式展開
${...}で変数を混ぜられるので、ログやHTML生成に便利。 - 意図しないインデントが入ると困る場合は
trim()や行頭空白を避けるための記法(左端に合わせて書く)を工夫する。
ありがちなハマりポイントと対策
- 改行が出ない:
- 原因: 文字列をシングル/ダブルクォートで囲み、改行を直接書いている。
- 対策: 改行コード
\nを使うか、バッククォートに切り替える。
- Windowsの改行コード差(
\r\n)で差異が出ることがある:- 対策: 通常は
\nで統一し、必要なら置換する。
- 対策: 通常は
練習問題(メール本文のテンプレート)
function buildMail(to, subject, body) {
return `To: ${to}
Subject: ${subject}
${body}`;
}
console.log(buildMail("user@example.com", "ご連絡", "明日の会議は10時開始です。"));
JavaScript直感的な指針
- 短い改行は
\n、長い整形はテンプレートリテラル。 ${}で変数を埋め込むと読みやすく保守もしやすい。- インデントや余計なスペースは
trim()などで整える。
