概要
最小値は、データの中で「いちばん小さい値」です。
Excel では MIN 関数を使うと、複数の数値や範囲から、最も小さい値を一発で取り出せます。
テストの最低点、売上の最小値、作業時間の最短値など、「一番低いところ」を知りたいときの基本関数です。
MIN 関数の基本
MIN の構文はとてもシンプルです。
=MIN(数値1, [数値2], …)
または
=MIN(範囲)
指定した数値や範囲の中から、最も小さい数値を返します。
文字列や空白セルは無視され、数値だけが対象になります。
もしすべてが空白や文字列で数値が 1 つもない場合は、0 が返ります。
基本的なコード例
単一範囲の最小値を求める
テストの点数が B2:B11 に入っているとします。
このとき、最低点を求める式は次のとおりです。
=MIN($B$2:$B$11)
これで、B2:B11 の中で最も低い点数が返ってきます。
「このクラスの最低点は何点か?」を一瞬で確認できます。
複数範囲や値をまとめて扱う
複数の範囲をまとめて最小値を取りたい場合は、次のように書けます。
=MIN(B2:B11, D2:D11)
この場合、「B2:B11 と D2:D11 を合わせた中での最小値」が返ってきます。
また、個別の値と範囲を混ぜることもできます。
=MIN(B2:B11, 0, 100)
このように書くと、「B2:B11 の値と 0 と 100 の中での最小値」が返ります。
最小値の意味と注意点
最小値は、「一番小さい値」を教えてくれますが、それだけでは「全体の傾向」は分かりません。
例えば、テストの最低点が 20 点でも、他の多くが 80〜90 点かもしれませんし、全体的に 20〜40 点かもしれません。
そのため、最小値は平均(AVERAGE)、中央値(MEDIAN)、最大値(MAX)などと組み合わせて見ると、データの姿がより立体的に見えてきます。
また、外れ値(極端に小さい値)があると、最小値はその値になります。
「その最小値が本当に意味のある値か(誤入力ではないか)」を、元データと照らし合わせて確認する習慣も大事です。
実務でのテンプレート
テストの最低点を求めるテンプレート
B2:B101 にテストの点数が入っているとき、最低点は次のように求めます。
=MIN($B$2:$B$101)
同じシートで、平均や最大値も並べると、例えば次のようになります。
平均:=AVERAGE($B$2:$B$101)
最高点:=MAX($B$2:$B$101)
最低点:=MIN($B$2:$B$101)
これで、「真ん中」「一番上」「一番下」が一目で分かります。
部署ごとの最小売上を比較する
部署ごとに別列に売上がある場合、列ごとに MIN を書くだけで、部署ごとの最小値を比較できます。
例えば、B 列が営業部、C 列が開発部の売上だとすると、
営業部の最小売上:=MIN(B2:B101)
開発部の最小売上:=MIN(C2:C101)
といった形で、「どの部署が一番低い売上を出したか」を簡単に比べられます。
例題
問題1
B2:B11 に 10 人分のテスト点数が入っています。
この範囲の最低点を求める式を、MIN を使って書いてください。
また、「MIN がどのように値を選んでいるか」を、自分の言葉で説明してみてください。
問題2
次の 5 つの値があります。
300、320、340、360、5000
- この 5 つの最小値を手で求めてください。
- 同じ結果を得るための
MIN関数の式を書いてください。 - この最小値が、データ全体の特徴をどの程度表していると言えそうか、自分の感覚で説明してください。
問題3
B2:B11 と D2:D11 に、それぞれ別グループの測定値が入っています。
この 2 つのグループをまとめて 1 つの集合とみなし、その中での最小値を求めたいとします。MIN を使って、その最小値を求める式を書いてください。
また、その式が「2 つの範囲をどのように扱っているか」を説明してください。
問題4
B2:B101 のデータについて、C2 に平均、C3 に最大値、C4 に最小値を表示しました。
C2:=AVERAGE($B$2:$B$101)
C3:=MAX($B$2:$B$101)
C4:=MIN($B$2:$B$101)
この 3 つの値を見比べたとき、「最小値だけが極端に小さい」場合、データの分布にどのような特徴がありそうか、自分の言葉で考察してみてください。
問題5
MIN は「一番小さい値」を教えてくれますが、「その値がどれくらいレアか(他とどれくらい離れているか)」までは教えてくれません。
あなたがイメージしやすいデータ(売上、アクセス数、テスト点など)を 1 つ挙げ、
そのデータで「MIN だけを見る場合」と、「平均や標準偏差、中央値も合わせて見る場合」で、判断や印象がどう変わりそうかを自分の言葉で整理してみてください。

