Excel関数 逆引き集 | π(円周率) → PI

Excel
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概要

PI関数は「円周率 π(パイ)」を返す関数です。πは円の周長や面積の計算に欠かせない定数で、Excelでは =PI() と入力するだけで約3.14159265358979が返ります。手入力するよりも正確で、数式の可読性も高まります。


基本の使い方

書式

=PI()

引数は不要です。常に円周率の値を返します。

=PI()          // 3.14159265358979
=2*PI()        // 2π ≈ 6.283185307
=PI()*10^2     // π×100 ≈ 314.1592654

具体例

円の周長を求める

半径rがセルA2にある場合:

=2*PI()*A2

半径を掛けることで周長を計算できます。

円の面積を求める

半径rがセルB2にある場合:

=PI()*B2^2

半径の二乗にπを掛けることで面積を求められます。

円柱の体積を求める

半径rがC2、高さhがD2にある場合:

=PI()*C2^2*D2

底面積(πr²)に高さを掛けて体積を計算します。


応用テンプレート

円弧の長さ

半径rがE2、中心角θ(度数法)がF2にある場合:

=2*PI()*E2*(F2/360)

円周の一部(角度比)を計算して円弧の長さを求めます。

扇形の面積

半径rがG2、中心角θ(度数法)がH2にある場合:

=PI()*G2^2*(H2/360)

円全体の面積に角度比を掛けて扇形の面積を計算します。

球の体積

半径rがI2にある場合:

=4/3*PI()*I2^3

球の体積公式をそのままExcelで表現できます。


よくあるつまずきと対策

πを手入力してしまう

「3.14」と入力すると精度が落ちます。必ず =PI() を使うことで正確な値が得られます。

度数法とラジアンの混同

角度計算でラジアンを使う関数(SIN, COSなど)は度数法ではなくラジアンを想定しています。度数法をラジアンに変換するには 角度*PI()/180 を使います。

表示桁数

πは無限小数なので、Excelは内部で高精度を保持しています。見やすくするにはROUND関数で桁数を調整します。

=ROUND(PI(), 4)   // 3.1416

例題

問題1: 半径A2の円の周長をB2に表示してください。

解答例:

=2*PI()*A2

問題2: 半径B2の円の面積をC2に表示してください。

解答例:

=PI()*B2^2

問題3: 半径C2、高さD2の円柱の体積をE2に表示してください。

解答例:

=PI()*C2^2*D2

問題4: 半径E2、中心角F2(度数法)の円弧の長さをG2に表示してください。

解答例:

=2*PI()*E2*(F2/360)

問題5: 半径H2の球の体積をI2に表示してください。

解答例:

=4/3*PI()*H2^3

まとめ

PI関数は「円周率」を正確に返す基本関数です。円や球の周長・面積・体積などの幾何計算に必須で、度数法とラジアンの変換にも役立ちます。手入力ではなく =PI() を使うことで精度と可読性が向上し、数式の信頼性が高まります。

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