概要
「その日付が“土日”かどうか」を最短で判定するなら、WEEKDAY関数を種類=2で使い、条件「>=6」をチェックします。種類=2は「月=1, 火=2, …, 金=5, 土=6, 日=7」という並びになるため、WEEKDAY(日付,2)>=6 が TRUE なら土日、FALSE なら平日です。IFと組み合わせて「土日/平日」のラベル化、FILTERで抽出、条件付き書式でハイライトまで一貫して扱えます。
基本の使い方
書式と曜日番号の設定
=WEEKDAY(日付, 2)
- 種類=2(推奨):月=1〜金=5、土=6、日=7
- 土日判定は「>=6」でOK。平日は「<=5」
土日かどうか(TRUE/FALSE)
=WEEKDAY(A2,2)>=6
A2が土日なら TRUE、平日なら FALSE。
ラベル表示(「土日」「平日」)
=IF(WEEKDAY(A2,2)>=6,"土日","平日")
具体例
データ一覧に“土日ラベル”を付ける
=IF(WEEKDAY(B2,2)>=6,"土日","平日")
B列の各日付に対して、C列へラベルを付与。
“土日だけ”を抽出(Microsoft 365)
=FILTER(A2:A100, WEEKDAY(A2:A100,2)>=6)
A2:A100から土日だけを取り出す。
レコード丸ごと“土日行のみ”抽出
=FILTER(A2:D100, WEEKDAY(A2:A100,2)>=6)
日付がA列の前提で、A〜D列の該当行を抽出。
応用テンプレート
土日件数のカウント(配列数式)
=SUM(--(WEEKDAY(A2:A100,2)>=6))
古いExcelでは Ctrl+Shift+Enter で確定。
条件付き書式で週末セルをハイライト
=WEEKDAY($A2,2)>=6
範囲選択→「数式を使用して…」に設定すると、土日を色付け。
企業独自の週休日に合わせる(例:金土休み)
=NETWORKDAYS.INTL(開始,終了,"0000011",祝日範囲)
抽出ではなく“営業日計算”なら INTL 版を使用(0=勤務日、1=休業日。右2桁が金土)。
祝日まで除外した平日抽出(組み合わせ例)
祝日の範囲H2:H50を用意し、土日判定に加えて祝日除外の条件をANDで合わせます(365なら FILTER の二重条件)。
=FILTER(A2:A100,(WEEKDAY(A2:A100,2)<=5)*ISNA(MATCH(A2:A100,$H$2:$H$50,0)))
よくあるつまずきと対策
種類を省略すると条件が複雑になる
種類を省略すると「日=1, …, 土=7」。この並びだと「>=6」は土曜・日曜ではなく「金・土」になります。必ず種類=2を使いましょう。
日付が“文字列”だと正しく判定できない
“2025/12/17” のような文字列は環境依存で誤動作の原因。セルを日付形式で入力するか、DATE(年,月,日)で生成してください。
時刻付きでも問題ない
WEEKDAYは日付部分を見ます。日時(NOW)でも正しく判定されます。
祝日まで除外したいときは別アプローチ
WEEKDAYは週末判定専用。祝日を除外した営業日計算は NETWORKDAYS/WORKDAY(INTL版含む)を使うのが定石です。
例題
問題1: A2の日付が土日なら「土日」、平日なら「平日」とB2に表示してください。
=IF(WEEKDAY(A2,2)>=6,"土日","平日")
問題2: A2:A100のうち“土日だけ”をC2から抽出してください(Microsoft 365)。
=FILTER(A2:A100, WEEKDAY(A2:A100,2)>=6)
問題3: A2:A100のレコード(A〜D列)について、A列が“土日”の行だけをE2から抽出してください。
=FILTER(A2:D100, WEEKDAY(A2:A100,2)>=6)
問題4: A2:A100の“土日件数”をB2に表示してください(配列数式)。
=SUM(--(WEEKDAY(A2:A100,2)>=6))
問題5: 日付一覧A2:A100で、土日セルだけを条件付き書式でハイライトする数式を設定してください。
=WEEKDAY($A2,2)>=6
まとめ
土日判定は「WEEKDAY(日付,2) >= 6」が最短で堅牢。種類=2を選ぶ、日付は正しい“日付型”で持つ、抽出ならFILTER、件数ならSUMと組み合わせ、祝日まで考慮する場面はNETWORKDAYS/WORKDAY系へ——この使い分けを押さえると、週末管理やスケジュール設計がシンプルに回ります。
