Excel関数 逆引き集 | 改行挿入 → CHAR(10)

Excel
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概要

Excelでセル内に改行を入れたいときに使うのが CHAR(10) です。これは「改行コード(LF)」を表す特殊文字で、文字列の途中に挿入するとセル内で改行されます。ポイントは、セルの書式設定で「折り返して全体を表示」をオンにすること。これを忘れると改行が反映されず、横に長い文字列のまま表示されます。


基本の使い方

書式

=文字列1 & CHAR(10) & 文字列2

="東京都江東区" & CHAR(10) & "東陽町"

結果は「東京都江東区」と「東陽町」がセル内で改行されて表示されます。


具体例

名前と住所を改行して表示

=A2 & CHAR(10) & B2

A2に「山田太郎」、B2に「東京都江東区」と入力されている場合、セル内で改行されて「山田太郎」「東京都江東区」と縦に並びます。

商品名と価格を改行して表示

=C2 & CHAR(10) & "¥" & D2

「りんご」と「¥120」が改行されて表示されます。

日付と時刻を改行して表示

=TEXT(E2,"yyyy/mm/dd") & CHAR(10) & TEXT(E2,"hh:mm")

「2025/12/16」と「22:07」がセル内で改行されます。


応用テンプレート

複数項目を縦に並べる

=A2 & CHAR(10) & B2 & CHAR(10) & C2

3つのセルを縦に並べて表示できます。

改行とラベルを組み合わせる

="住所: " & A2 & CHAR(10) & "電話: " & B2

「住所」と「電話」を改行して見やすく表示。

改行を含む結合(TEXTJOIN)

=TEXTJOIN(CHAR(10),TRUE,A2:C2)

A2~C2の値を改行で区切ってまとめて表示。


よくあるつまずきと対策

改行が表示されない

セルの書式設定で「折り返して全体を表示」をオンにしてください。

全角スペースとの違い

CHAR(10)は改行コードであり、スペースではありません。見た目を整えるときはTRIMやSUBSTITUTEと併用します。

改行を削除したい場合

SUBSTITUTEでCHAR(10)を空文字に置き換えます。

=SUBSTITUTE(A2,CHAR(10),"")

例題

問題1: A2セルの名前とB2セルの住所を改行してC2に表示してください。

解答例:

=A2 & CHAR(10) & B2

問題2: D2セルの商品名とE2セルの価格を改行してF2に表示してください。

解答例:

=D2 & CHAR(10) & "¥" & E2

問題3: G2セルの日付を「yyyy/mm/dd」、時刻を「hh:mm」に整形し、改行してH2に表示してください。

解答例:

=TEXT(G2,"yyyy/mm/dd") & CHAR(10) & TEXT(G2,"hh:mm")

問題4: I2~K2の3つのセルを改行で区切ってL2にまとめて表示してください。

解答例:

=TEXTJOIN(CHAR(10),TRUE,I2:K2)

問題5: M2セルの文字列から改行を削除してN2に表示してください。

解答例:

=SUBSTITUTE(M2,CHAR(10),"")

まとめ

CHAR(10)は「セル内改行」を実現するためのキー関数です。結合演算子「&」やTEXTJOINと組み合わせることで、複数の情報を縦に並べて見やすく表示できます。注意点は「折り返して全体を表示」をオンにすること。講師として強調したいのは「CHAR(10)を使えば、セル内を“段落風”に整えられる」という点です。帳票やラベル作成で大活躍します。

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