概要
TEXTJOIN関数は「複数セルの文字列をまとめて結合」するための便利な関数です。従来は「&」演算子やCONCATENATE関数を使って一つずつ結合していましたが、TEXTJOINなら区切り文字を指定して一気に結合できます。空白セルを無視するオプションもあるため、リストをきれいにまとめるのに最適です。
基本の使い方
書式
=TEXTJOIN(区切り文字, 空白セルを無視, 範囲)
- 区切り文字:結合時に挟む文字(例: “,” や ” ” や CHAR(10))
- 空白セルを無視:TRUEなら空白セルを飛ばす、FALSEなら空白も含める
- 範囲:結合したいセル範囲や文字列
例
=TEXTJOIN(",",TRUE,A1:A3)
// A1~A3をカンマ区切りで結合、空白セルは無視
具体例
カンマ区切りでリストを結合
=TEXTJOIN(",",TRUE,A2:A5)
「りんご」「みかん」「ぶどう」「なし」を「りんご,みかん,ぶどう,なし」と結合します。
スペース区切りで文章を作成
=TEXTJOIN(" ",TRUE,B2:B4)
「私は」「Excelが」「好き」を「私は Excelが 好き」と結合します。
改行で縦並びに結合
=TEXTJOIN(CHAR(10),TRUE,C2:C4)
「東京」「大阪」「福岡」をセル内で改行して表示します。セルの書式設定で「折り返して全体を表示」をオンにすると見やすくなります。
応用テンプレート
空白セルを含めたい場合
=TEXTJOIN(",",FALSE,D2:D6)
空白セルも区切り付きで結合されます。
固定ラベルを組み合わせる
="商品一覧: " & TEXTJOIN("、",TRUE,E2:E6)
「商品一覧: りんご、みかん、ぶどう」と表示できます。
複数範囲をまとめて結合
=TEXTJOIN(" ",TRUE,F2:F4,G2:G4)
2つの範囲をまとめて結合できます。
よくあるつまずきと対策
改行が表示されない
CHAR(10)を区切りにした場合は「折り返して全体を表示」をオンにしてください。
空白セルの扱い
第2引数でTRUEを指定すると空白セルを無視できます。FALSEだと空白も区切り付きで出力されるので注意。
区切り文字を忘れる
区切り文字を空文字 "" にするとただ結合されます。区切りを入れたい場合は必ず指定しましょう。
例題
問題1: A2~A5の果物名をカンマ区切りで結合し、B2に表示してください。
解答例:
=TEXTJOIN(",",TRUE,A2:A5)
問題2: C2~C4の単語をスペース区切りで結合し、D2に文章として表示してください。
解答例:
=TEXTJOIN(" ",TRUE,C2:C4)
問題3: E2~E4の都市名を改行で結合し、F2に表示してください。
解答例:
=TEXTJOIN(CHAR(10),TRUE,E2:E4)
問題4: G2~G6のリストを「商品一覧: 」というラベル付きでH2に表示してください。
解答例:
="商品一覧: " & TEXTJOIN("、",TRUE,G2:G6)
問題5: I2~I4とJ2~J4の2つの範囲をスペース区切りでまとめて結合し、K2に表示してください。
解答例:
=TEXTJOIN(" ",TRUE,I2:I4,J2:J4)
まとめ
TEXTJOINは「複数セルをまとめて結合」するための最強ツールです。区切り文字を自由に指定でき、空白セルを無視する機能もあるため、リストや文章をきれいに整形できます。講師として強調したいのは「TEXTJOINを覚えれば、複雑な結合式が一気にシンプルになる」という点。Excelでの文字列処理が格段に効率的になります。
