概要
消費税計算は、Excel では「金額 × 税率」というシンプルな掛け算で表現できます。
たとえば税率 10% のとき、税込金額は「税抜金額 × 1.1」で求められます。
難しい関数は不要で、*1.1 のような掛け算だけで十分実務レベルの計算ができます。
消費税計算の基本の考え方
税抜 → 税込の計算
税率 10% のとき、考え方はこうです。
- 消費税額 = 税抜金額 × 0.1
- 税込金額 = 税抜金額 × 1.1
Excel では、たとえば A2 に税抜金額が入っているとき、税込金額はこう書けます。
=A2*1.1
これだけで「税抜 × 1.1(=税抜+10%)」が計算されます。
税込 → 税抜の計算
逆に、税込金額から税抜金額を求めたい場合は、こう考えます。
- 税込金額 = 税抜金額 × 1.1
- 税抜金額 = 税込金額 ÷ 1.1
Excel では、税込金額が A2 に入っているとき、税抜金額はこうです。
=A2/1.1
セル参照を使った消費税計算
税率をセルに置いて柔軟にする
税率が変わる可能性を考えると、1.1 を直接書くのではなく、
税率をどこかのセルにまとめておくと便利です。
たとえば:
- B1:税率(10%)
- A2:税抜金額
このとき、税込金額は次のように書けます。
=A2*(1+$B$1)
B1 に 0.10(10%)が入っている前提です。$B$1 と絶対参照にしておけば、下にコピーしても税率セルが固定されます。
税率を「1.1」として持つ場合
B1 に「1.1」(=1+税率)を入れておく運用もよくあります。
その場合、税込金額はこう書けます。
=A2*$B$1
どちらのスタイルでも構いませんが、シート全体で統一しておくことが大事です。
税額だけを求めるパターン
税抜金額から税額を出す
税抜金額が A2 にあるとき、税額だけを求めたいならこうです。
=A2*0.1
あるいは、税込金額から税額を求めるなら、
=税込金額 - 税抜金額
としても構いません。
端数処理(四捨五入・切り捨て)
税込金額を整数にそろえる
消費税計算では、1 円未満の端数をどう処理するかが実務上とても重要です。
たとえば、税抜金額が A2、税込金額を「1 円未満四捨五入」にしたい場合:
=ROUND(A2*1.1,0)
1 円未満切り捨てなら:
=ROUNDDOWN(A2*1.1,0)
1 円未満切り上げなら:
=ROUNDUP(A2*1.1,0)
「*1.1 で計算 → ROUND 系で端数処理」という流れをセットで覚えておくと実務で困りません。
コード例・テンプレート
税抜 → 税込(税率 10%)
=税抜金額セル*1.1
例:
=A2*1.1
税込 → 税抜(税率 10%)
=税込金額セル/1.1
例:
=A2/1.1
税率セルを使う(B1 に 0.10)
=税抜金額セル*(1+$B$1)
例:
=A2*(1+$B$1)
税率セルを使う(B1 に 1.1)
=税抜金額セル*$B$1
例:
=A2*$B$1
税込金額を四捨五入(1 円単位)
=ROUND(税抜金額セル*1.1,0)
例題
問題1
セル A2 に「10000」(税抜金額)が入っています。
税率 10% として、税込金額を B2 に表示したいとき、B2 にどのような式を書けばよいでしょうか。
(ヒント:*1.1 を使います)
問題2
セル A2 に「11000」(税込金額)が入っています。
税率 10% として、税抜金額を B2 に表示したいとき、B2 にどのような式を書けばよいでしょうか。
(ヒント:/1.1 を使います)
問題3
セル A2:A10 に複数の税抜金額が並んでおり、B 列に税込金額を表示したいとします。
税率 10% をセル D1 に「0.10」として入力し、B2 に式を入れて下にコピーしたい場合、
B2 にはどのような式を書けばよいでしょうか。
(ヒント:1+税率セル、絶対参照)
問題4
セル A2 に「10000」(税抜金額)が入っています。
税率 10% として、税込金額を「1 円未満四捨五入」で求めたいとき、どのような式を書けばよいでしょうか。
(ヒント:ROUND と *1.1)
問題5
消費税計算で =A2*1.1 のように「1.1」を直接書く方法と、=A2*(1+$D$1) のように税率をセル参照にする方法があります。
この 2 つの方法の違いと、実務でどちらが望ましいかを、自分の言葉で説明してみてください。
