概要
「祝日を除いた営業日数」を一発で数えるなら、NETWORKDAYS関数に祝日リストを渡します。開始日から終了日までの間で「土日」を除き、さらに指定した祝日も除外した“実働日数”を返します。納期までの残営業日、月次締めの実働日数、進捗管理などに最適です。
基本の使い方
書式
=NETWORKDAYS(開始日, 終了日, 祝日範囲)
開始日・終了日は“含まれる”仕様です(ただし土日・祝日に当たる場合はカウントされません)。祝日範囲は、シート上の「日付として入力された祝日の一覧」を指定します。
最小例(祝日あり)
=NETWORKDAYS("2025/12/01","2025/12/31",$H$2:$H$20)
12月の土日+H2:H20に並べた祝日を除いた営業日数を返します。
具体例
セル参照で営業日数を計算(祝日除外)
=NETWORKDAYS(A2,B2,$H$2:$H$50)
A2:開始、B2:終了、H2:H50:祝日一覧。両端を含めて土日と祝日を除外した実働日数を返します。
今日から納期までの“残営業日”
=NETWORKDAYS(TODAY(),E2,$H$2:$H$50)
今日から納期E2まで。残り実働日数の見積もりに使えます。
月初〜月末の営業日数(祝日込み)
=NETWORKDAYS(EOMONTH(TODAY(),-1)+1, EOMONTH(TODAY(),0), $H$2:$H$50)
今月の営業日数をまとめて取得します。
応用テンプレート
何営業日後の日付(祝日も除外)
=WORKDAY(開始日, 営業日数, 祝日範囲)
例:
=WORKDAY(A2,10,$H$2:$H$50)
開始A2から“10営業日後”の具体的な日付を返します。
企業独自の週休日(例:金土休み)に対応
=NETWORKDAYS.INTL(A2,B2,"0000011",$H$2:$H$50)
7桁文字列で週休日を自由設定(0=勤務日、1=休業日)。例は金土休み。
期間をずらして集計(翌月の営業日数)
=NETWORKDAYS(EOMONTH(TODAY(),0)+1, EOMONTH(TODAY(),1), $H$2:$H$50)
翌月の営業日数を先取りで把握できます。
よくあるつまずきと対策
祝日一覧は“日付”で入力
文字列だと一致判定されず除外されません。祝日セルは“日付”として入力し、結果セルの表示形式も「日付」にしておきましょう。
両端が含まれる仕様の誤解
開始・終了が平日なら両方カウントされます。片端を含めたくないなら、開始を「開始+1」、終了を「終了-1」に調整します。
土日固定の限界
標準のNETWORKDAYSは土日が休み前提。企業カレンダーに合わせるときは NETWORKDAYS.INTL を使って週休日パターンを設定します。
休日重複の扱い
祝日一覧に土日が混ざっていても問題ありません(既に除外済み)。ただし同じ祝日を重複登録しても重複カウントはされません。
例題
問題1: A2(開始)からB2(終了)までの営業日数を、祝日一覧H2:H50を除外してC2に表示してください。
解答例:
=NETWORKDAYS(A2,B2,$H$2:$H$50)
問題2: 今日から納期D2までの残営業日を、祝日一覧H2:H50を除外してE2に表示してください。
解答例:
=NETWORKDAYS(TODAY(),D2,$H$2:$H$50)
問題3: 今月の営業日数を、祝日一覧H2:H50を除外してF2に表示してください。
解答例:
=NETWORKDAYS(EOMONTH(TODAY(),-1)+1, EOMONTH(TODAY(),0), $H$2:$H$50)
問題4: A2(開始)から“15営業日後”の日付を、祝日一覧H2:H50を除外してB2に表示してください。
解答例:
=WORKDAY(A2,15,$H$2:$H$50)
問題5: C2(開始)からD2(終了)まで、週休日を“金土休み”にして祝日一覧H2:H50も除外した営業日数をE2に表示してください。
解答例:
=NETWORKDAYS.INTL(C2,D2,"0000011",$H$2:$H$50)
まとめ
NETWORKDAYS(開始,終了,祝日)は「土日+指定祝日」を除いた営業日数を即座に返す定番。祝日一覧を“日付”で管理し、両端を含む仕様を理解、企業カレンダーが特殊なら NETWORKDAYS.INTL と WORKDAY を併用——この3点を押さえるだけで、納期・進捗・締めの計算がスムーズに回ります。
