break とは何か
break はループの中で「ここで処理を打ち切って、ループ全体を終了する」ための命令です。繰り返しの途中で条件を満たしたら、それ以上続けずに抜けたいときに使います。for や while などのループでよく使われます。
基本構造と動き
ループの中で break が実行されると、その瞬間にループを終了し、ループの外へ処理が移ります。
for (let i = 1; i <= 5; i++) {
if (i === 3) {
break; // i が 3 になったらループ終了
}
console.log(i);
}
JavaScriptこの場合、出力は 1, 2 だけです。i === 3 のときに break が実行され、ループ全体が止まるからです。
例題で理解する
例題1:最初に見つかった要素で終了
const fruits = ["apple", "banana", "orange", "grape"];
for (let i = 0; i < fruits.length; i++) {
if (fruits[i] === "orange") {
console.log("オレンジを見つけました");
break; // 見つかったら終了
}
}
JavaScript結果は「オレンジを見つけました」だけが表示されます。orange を見つけた時点でループを抜けるので、grape は調べません。
例題2:while ループでの利用
let n = 1;
while (n <= 10) {
if (n === 5) {
break; // 5 になったら終了
}
console.log(n);
n++;
}
JavaScript結果は 1, 2, 3, 4。n が 5 になった瞬間にループが終了します。
例題3:検索処理の効率化
const numbers = [2, 4, 6, 8, 10];
for (let i = 0; i < numbers.length; i++) {
if (numbers[i] === 6) {
console.log("6を見つけました");
break; // 見つかったら終了
}
}
JavaScript「6」を見つけたらすぐにループを抜けるため、無駄な処理をしません。
break と continue の違い
break: ループ全体を終了する。continue: その回だけ残りをスキップして、次の繰り返しへ進む。
この違いを理解すると、ループの制御が柔軟にできるようになります。
注意点とコツ
無限ループを防ぐ
while (true) のような無限ループを作る場合でも、break を条件付きで入れておけば安全に終了できます。
while (true) {
const value = Math.floor(Math.random() * 10);
console.log(value);
if (value === 7) {
break; // 7 が出たら終了
}
}
JavaScript使いすぎに注意
break を多用すると処理の流れが分かりにくくなることがあります。必要な場面だけに絞るとコードが読みやすくなります。
まとめ
breakは「ループを途中で終了する」命令。- 条件を満たしたらすぐにループを抜けたいときに使う。
- 検索処理や「最初に見つかったら終了」など効率化に役立つ。
continueとの違いを理解すると、ループ制御がさらに柔軟になる。
初心者は「break はループを止めるスイッチ」と覚えると理解しやすいです。
