JavaScript「数値と文字列」要点まとめ
全体のポイント
- JavaScript では 数値 (Number) と 文字列 (String) がよく使われる基本データ型。
- 数値と文字列は見た目が似ていても別物！
"10"と10は違う。 - 型を意識して使い分けることが重要。
数値（Number）
基本
- JavaScript の数値はすべて 64ビット浮動小数点数（整数も小数も同じ型）。
- 精度に限界がある（例：
0.1 + 0.2 !== 0.3になることがある）。
特殊な値
| 値 | 意味 |
|---|---|
Infinity | 無限大（例：1 / 0） |
-Infinity | 負の無限大 |
NaN | 数でない（例："abc" * 2） |
数値リテラルの書き方
| 形式 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 10進数 | 42, 3.14 | 通常の数 |
| 2進数 | 0b1010 | 10 |
| 8進数 | 0o755 | 493 |
| 16進数 | 0xFF | 255 |
| 指数表記 | 1e3 | 1000 |
便利な定数・メソッド
Number.MAX_VALUE,Number.MIN_VALUENumber.MAX_SAFE_INTEGER,Number.MIN_SAFE_INTEGERNumber.isNaN(),Number.isFinite(),Number.isInteger()Number.parseInt(),Number.parseFloat()
BigInt（大きな整数）
- 安全な整数範囲（±2⁵³−1）を超える場合に使用。
- 末尾に
nをつける：123n - 小数は使えない。
Math関数も使えない。
文字列（String）
基本
- 文字や文章などのテキストを表す。
'シングル',"ダブル",`バッククォート`の3種類の書き方がある。
主な操作
| 操作 | 例 | 結果 |
|---|---|---|
| 長さ | "abc".length | 3 |
| 部分取得 | "hello".slice(1, 4) | "ell" |
| 検索 | "apple".includes("pp") | true |
| 大文字変換 | "abc".toUpperCase() | "ABC" |
| 分割 | "a,b,c".split(",") | ["a","b","c"] |
| 結合 | "a".concat("b") | "ab" |
テンプレートリテラル
`文字列中に${式}を埋め込める`- 改行をそのまま書ける
const name = "太郎";
console.log(`こんにちは、${name}さん！`);
よくあるミス
| ミス | 説明 |
|---|---|
"10" + 1 → "101" | 文字列結合になる |
"10" - 1 → 9 | 自動で数値に変換される |
parseInt("08") → 8 | OK（昔は8進数扱いだったが今は安全） |
Number("abc") → NaN | 数に変換できない |
まとめ（覚えるポイント）
| 分類 | 覚えること |
|---|---|
| 数値 | すべて浮動小数点数。特殊値あり（NaN, Infinity） |
| BigInt | 巨大な整数を扱う専用型（末尾 n） |
| 文字列 | 3 種類の書き方と多彩なメソッド |
| テンプレートリテラル | ${式} で埋め込み + 改行OK |
| 型変換 | "10" + 1 と Number("10") + 1 の違いに注意 |