1日目のゴール
1日目のテーマは
「Python の list に append で値を追加できるようになること」です。
ここができると、
買い物リスト、TODOリスト、メモ帳アプリなど、
「何かをどんどん溜めていくアプリ」の土台が作れます。
今日はlist が何者かappend が何をしているのか
を、イメージでつかむところまで行きます。
list とは何かを“日本語の感覚”で理解する
list は「順番つきの入れ物のならび」
Python の list は、
ざっくり言うと「順番つきの入れ物のならび」です。
例えば、買い物リストを紙に書くとします。
りんご
牛乳
卵
これを Python で表すと、こうなります。
shopping_list = ["りんご", "牛乳", "卵"]
Pythonここで大事なポイントは3つです。
1つの変数 shopping_list の中に、
複数の値が入っていること。
値には「順番」があること。
最初が「りんご」、次が「牛乳」、その次が「卵」。
[](角かっこ)で囲むと
「これは list ですよ」と Python に伝えていること。
「1つの変数で、たくさんの値を持てる」
この感覚が、list の一番の特徴です。
空の list から始めるパターン
アプリでは、
「最初は何もないけど、あとから増やしていく」
という場面がとても多いです。
そのときは、まず空の list を作ります。
shopping_list = []
Pythonこれは
「今は空だけど、これから中身を足していく箱」
というイメージです。
ここに登場するのが append です。
append とは何かを“動き”で理解する
append は「一番うしろに足す」
append は、
list に「1つだけ」値を追加するときに使うメソッドです。
動きをコードで見てみます。
shopping_list = []
shopping_list.append("りんご")
print(shopping_list) # ["りんご"]
shopping_list.append("牛乳")
print(shopping_list) # ["りんご", "牛乳"]
shopping_list.append("卵")
print(shopping_list) # ["りんご", "牛乳", "卵"]
Pythonここで押さえてほしいことは2つです。
append は「list の一番うしろ」に足す。
前にあるものはそのままで、最後に新しいものがくっつく。
append は「list 自体を書き換える」。
新しい list を返すのではなく、shopping_list の中身が変わる。
この2つが分かると、
「空の list から、1つずつ増やしていく」
という使い方が自然にできます。
やりがちな間違い:代入してしまう
初心者がよくやるミスがこれです。
shopping_list = []
shopping_list = shopping_list.append("りんご") # ← これはダメ
Pythonこれを実行すると、shopping_list は None になってしまいます。
理由は、append は
「list をその場で書き換えるだけで、何も返さない」
からです。
イメージとしては、
「shopping_list に対して『これを足して』と命令する」
のであって、
「append が新しい list を返してくれる」わけではない、ということです。
正しい書き方は、必ずこうです。
shopping_list.append("りんご")
Python代入は不要。
ここは 1日目で絶対に押さえておきたいポイントです。
小さな「リストに追加するアプリ」を作ってみる
コンソールで動く買い物リストアプリ
1日目なので、画面はシンプルに「コンソール(ターミナル)」にします。
やりたいことはこうです。
空の list を用意する
ユーザーに「買いたいもの」を入力してもらう
入力されたら list に追加する
「終了」と入力されたら終わる
最後に全部表示する
コードはこうなります。
shopping_list = []
print("買い物リストアプリ")
print("買いたいものを入力してください。終わるときは『終了』と入力。")
while True:
item = input("追加するもの: ")
if item == "終了":
break
shopping_list.append(item)
print("追加しました:", item)
print("現在のリスト:", shopping_list)
print("最終的な買い物リスト:", shopping_list)
Python重要な行をかみ砕いて見る
shopping_list = []
空の list を作っています。
ここがアプリの「データの入れ物」です。
item = input("追加するもの: ")
ユーザーに文字を入力してもらい、その文字を item に入れています。
if item == "終了":
「終了」と入力されたらループを抜ける、という条件です。
アプリの「終わり方」を決めています。
shopping_list.append(item)
今日の主役です。
入力された item を、shopping_list の一番うしろに追加しています。
print("現在のリスト:", shopping_list)
今 list に何が入っているかを、そのまま表示しています。
このアプリを実行すると、
「入力 → append → 表示」の流れが体で覚えられます。
つまずきポイントを先に知っておく
list と「1つの値」の違いがごちゃごちゃになる
例えば、こういう状態を考えます。
shopping_list = []
item = "りんご"
shopping_list.append(item)
Pythonここで、
item は「1つの文字列」shopping_list は「文字列をたくさん入れられる list」
という違いがあります。
append は、
「1つの値(ここでは文字列)を、list の中に足す」
という動きをします。
イメージとしては、
item は「中身そのもの」shopping_list は「中身を入れる箱」
この感覚を持っておくと、混乱しにくくなります。
append したのに増えていないように感じる
よくあるのが、こういう不安です。
「ちゃんと追加されているのか分からない」
そのときは、
append した直後に必ず print する
と決めてしまうといいです。
shopping_list.append(item)
print("今のリスト:", shopping_list)
Pythonappend → print
append → print
このセットで見ると、
「一番うしろに足されている」感覚がつかめます。
1日目のまとめ:今日つかんでほしい感覚
今日のゴールは、list と append を「文法」として覚えることではなく、
“動きのイメージ”としてつかむことです。
list は「順番つきの入れ物のならび」。[] で作る。
append は「そのならびの一番うしろに、1つ足す」。
list 自体を書き換える。x = x.append(...) とは書かない。
そして、
「空の list から始めて、ユーザーの入力を append していく」
という小さなアプリを、自分の手で動かしてみる。
ここまでできていれば、
2日目以降の「入力チェック」「見やすい表示」「削除」なども、
スッと頭に入ってくるようになります。


