break 文って何?
ループ処理(while / for)を途中で強制終了する命令だよ。
ループって本来こう:
ぐるぐる → ぐるぐる → ぐるぐる → 終わる
でも、
「もうこれ以上やらなくていい!」
「条件に当てはまったから止めたい!」
という場面がある。
そんなときに使うのが break。
理解のイメージ
ループを道にたとえると…
道を歩く(=ループを回す)
↓
途中で『ここでストップ!』の看板(=break)
↓
そこで歩くのをやめて、道(ループ)から出る
1. while × break の基本形
while 条件:
処理A
if 中断したい条件:
break
処理B
Pythonbreakに来た瞬間、while 全体が終了breakのあとの処理Bは実行されない
例題①:999 が入力されたら中断するプログラム
counter = 1
while counter <= 5:
text = input("数字を入力してください: ")
if text == "999":
print("中断します")
break # ←ここでループを強制終了
number = int(text)
print(counter, "回目:", number * number)
counter += 1
print("終了しました")
Pythonどう動くか?
- 5 回まで数字を聞く
- ただし、999 が入力されたらその場で終了
breakの直後でループを抜け、最後に「終了しました」を表示
ポイント
- 強制終了だから カウンタが残ってても関係ない
- 条件判定はふつう
ifとセットにする
2. for × break の基本形
for x in [1, 2, 3, 4, 5]:
if x == 3:
break
print(x)
Python🔚 実行結果:
1
2
- 3 に出会った瞬間に止まる
- 4、5 は処理されない
例題②:リストから最初に「赤」が出たら検索をやめる
colors = ["青", "緑", "赤", "黄", "黒"]
for c in colors:
print("調べ中:", c)
if c == "赤":
print("赤を発見しました! → 検索終了")
break
Python🔚 実行結果:
調べ中: 青
調べ中: 緑
調べ中: 赤
赤を発見しました! → 検索終了
3. break と continue の違い(初心者がよく混乱する点)
| 文 | 効果 |
|---|---|
| break | ループ 全体 を抜ける(完全終了) |
| continue | 「今の1回だけスキップ」して次のループへ進む |
例:continue だと止まらない
for i in range(5):
if i == 2:
continue
print(i)
Python結果:
0
1
3
4
2 だけスキップしてループは続く → break と全然違う!
4. 初心者がやりがちな間違い
❌ ① break の後の処理が実行されると思っている
if 条件:
break
print("ここは実行される?")
Python→ 実行されない!
break はループそのものから飛び出す。
❌ ② break を if の外に書いてしまう
for x in data:
print(x)
break # ←これはエラー!
Python- ループの外に break を置くと文法エラー(ループ内専用)
❌ ③ break を使えばなんでも止まると思っている
ネスト(入れ子)では 一番内側のループ だけ止まる。
for i in range(3):
for j in range(3):
break # 内側だけ終わる
Python外側は継続するよ。
5. 練習問題(解答付き)
【問題1】
1〜100の数字を順番に表示する。
ただし 50 になったらループを終了 するプログラムを書いてください。
解答
for i in range(1, 101):
print(i)
if i == 50:
break
Python【問題2】
ユーザーにパスワード入力を求める。
正しいパスワード "apple123" が入力されたら「ログイン成功」と表示し、それ以上聞かずに終了するプログラムを作れ。
解答
password = "apple123"
while True:
text = input("パスワードを入力してください: ")
if text == password:
print("ログイン成功")
break # 成功したら終了
print("違います。もう一度。")
Pythonまとめ(超重要ポイント)
- break は ループ全体を強制終了
- 条件分岐(if)とセットで使うことが多い
- ループが長い処理を短縮できる
- for・while どちらでも使える
- continue と混同しない!

