- Day 1:Pythonを始める ― まず「プログラムを書くってこういうことなんだ」を体で覚える
- Pythonとは ― 「人間が読みやすくて、世界中で使われているプログラミング言語」
- Pythonでできること ― Web、データ分析、機械学習、セキュリティ…ほぼ何でもできる万能選手
- Pythonのインストール ― 公式サイトから安全に入れる
- VS Codeの準備 ― 「コードを書くためのエディタ」を整える
- .pyファイル ― 「Pythonのプログラムが入っている箱」
- Pythonプログラムの実行 ― コマンドラインから .py を動かす
- print() ― 「画面に何かを表示する」最初の相棒
- コメント ― 「コードの意図を人間に伝えるためのメモ」
- Day 1のまとめと次へのつながり
Day 1:Pythonを始める ― まず「プログラムを書くってこういうことなんだ」を体で覚える
Python入門90日コースの最初の一歩は、「Pythonとは何か」「何ができるのか」「どうやって動かすのか」を、実際に手を動かしながら体で覚えていくことです。 ここでは、インストールやVS Codeの準備といった環境づくりから、最初の .py ファイルを作って print() を動かし、コメントを書くところまでを、ステップバイステップで解説していきます。
Pythonとは ― 「人間が読みやすくて、世界中で使われているプログラミング言語」
Pythonとは、世界中で使われているプログラミング言語のひとつです。 特徴は「読みやすさ」と「書きやすさ」で、初心者でも比較的スムーズに学べるように設計されています。
例えば、次のようなコードを見てください。
# これはPythonのコード例です
name = "Python" # 文字列を変数nameに入れる
message = f"Hello, {name}" # f文字列でメッセージを作る
print(message) # 画面に表示する
Python英語が少し分かれば、「name に ‘Python’ を入れて、Hello, Python と表示しているんだな」と読み取れるはずです。 この「コードがほぼそのまま説明文になっている」感じが、Pythonの大きな魅力です。
セキュリティの世界でも、Pythonはよく使われます。 ログ解析、脆弱性診断ツールの作成、簡単な自動化スクリプトなど、幅広い場面で活躍しています。 つまり、「Pythonを覚える=開発だけでなく運用やセキュリティにも強くなれる」ことにつながります。
Pythonでできること ― Web、データ分析、機械学習、セキュリティ…ほぼ何でもできる万能選手
Pythonでできることは非常に多いです。 代表的なものをいくつか挙げると、次のような分野があります。
Webアプリケーション(Django、FastAPIなど) データ分析・可視化(pandas、matplotlibなど) 機械学習・AI(scikit-learn、TensorFlow、PyTorchなど) 自動化スクリプト(ファイル操作、API呼び出しなど) セキュリティツール(ログ解析、簡易スキャナなど)
例えば、簡単なログ解析のイメージコードは次のようになります。
# ログファイルを読み込んで、「ERROR」を含む行だけ表示する例
log_file_path = "app.log" # ログファイルのパス
# ファイルを開いて1行ずつ読む
with open(log_file_path, "r", encoding="utf-8") as f:
for line in f:
if "ERROR" in line: # 行の中に"ERROR"が含まれているかチェック
print(line.strip()) # 改行を取り除いて表示
Pythonこのように、Pythonは「テキストを読む」「条件で絞る」「表示する」といった基本操作を組み合わせるだけで、実用的なツールを作ることができます。 Day 1ではまだここまで行きませんが、「将来こういうことができるんだ」とイメージしておくと、モチベーションが上がります。
Pythonのインストール ― 公式サイトから安全に入れる
Pythonを使うためには、まずPCにインストールする必要があります。 セキュリティの観点からも、「公式サイトからダウンロードする」ことが重要です。
Python公式サイト(検索で「Python official」と探すと出てきます)から、 自分のOS(Windows / macOS / Linux)に合ったインストーラをダウンロードしてインストールします。
インストール時に、Windowsの場合は「Add Python to PATH」というチェックボックスが出ることがあります。 これにチェックを入れておくと、後でコマンドラインから python と打つだけでPythonが使えるようになります。
インストールが終わったら、ターミナル(WindowsならPowerShell、macOSならターミナル)を開いて、次のコマンドを打ってみてください。
bash
python --version
Pythonのバージョン(例:Python 3.12.0)が表示されれば、インストールは成功です。 もし表示されない場合は、PATH設定がうまくいっていない可能性があるので、インストール手順を見直します。
VS Codeの準備 ― 「コードを書くためのエディタ」を整える
Pythonのコードを書くには、テキストエディタが必要です。 初心者におすすめなのが Visual Studio Code(VS Code)です。
VS Codeをインストールしたら、Python拡張機能(「Python」と検索すると出てきます)を追加します。 これにより、Pythonコードの色分け、補完、実行サポートなどが使えるようになります。
VS Codeを開いて、新しいファイルを作り、拡張子を .py にして保存すると、そのファイルは「Pythonファイル」として扱われます。 例えば、hello.py という名前で保存すると、「Pythonのプログラムファイル」が1つできたことになります。
.pyファイル ― 「Pythonのプログラムが入っている箱」
.py ファイルは、Pythonのコードを保存するためのファイルです。 中身はただのテキストですが、拡張子が .py であることで、「これはPythonのコードだ」とツールが認識してくれます。
例えば、hello.py に次のようなコードを書いてみます。
# hello.py
# これは最初のPythonプログラムです
# 画面にメッセージを表示します
print("Hello, Python!") # 文字列を画面に表示する
Pythonこのファイルを保存した時点で、「Pythonプログラムが1つ完成した」と言えます。 あとはこれを実行するだけです。
Pythonプログラムの実行 ― コマンドラインから .py を動かす
Pythonプログラムを実行する基本的な方法は、「ターミナルから python ファイル名 を打つ」ことです。
先ほどの hello.py を例にすると、次のようになります。
- VS Codeで
hello.pyを保存する - ターミナルを開く(VS Code内のターミナルでもOKです)
hello.pyがあるディレクトリに移動する- 次のコマンドを打つ
bash
python hello.py
すると、ターミナルに次のように表示されます。
Hello, Python!
これが「Pythonプログラムを実行する」ということです。 コードを書いて、ファイルに保存して、Pythonにそのファイルを渡すと、Pythonが中身を読み取って順番に実行してくれます。
print() ― 「画面に何かを表示する」最初の相棒
Day 1で一番よく使う関数が print() です。 print() は、「引数に渡されたものを画面に表示する」ための関数です。
基本形は次の通りです。
print("こんにちは") # 文字列を表示
print(123) # 数値を表示
print(1 + 2) # 計算結果を表示
Python少しだけ発展させると、変数と組み合わせて使えます。
# 名前を変数に入れて、それを使ってメッセージを表示する例
name = "Taro" # 変数nameに文字列"Taro"を入れる
print("Hello,", name) # カンマで区切って複数の値を表示する
# f文字列を使うと、より読みやすく書けます
print(f"Hello, {name}") # { } の中に変数を書いて埋め込む
Pythonprint() は、デバッグ(動作確認)のときにもよく使います。 「今この変数には何が入っているのか」「この処理はどこまで進んでいるのか」を確認するために、print() で途中経過を表示するのは、初心者からプロまで共通のテクニックです。
セキュリティの観点では、「ログをきちんと残す」ことが重要ですが、その最初の一歩が print() だと思ってください。 後で本格的なログ出力に進むときも、「今何が起きているかを記録する」という発想は同じです。
コメント ― 「コードの意図を人間に伝えるためのメモ」
コメントは、「Pythonには無視されるけれど、人間には意味がある文章」です。 Pythonでは、行の先頭に # を書くと、その行の残りはコメントとして扱われます。
例えば、次のようなコードを見てください。
# ユーザーの年齢を元に、成人かどうかを判定するプログラム
age = 20 # ユーザーの年齢(ここでは仮に20歳とする)
# 18歳以上なら成人とみなす
if age >= 18:
print("成人です")
else:
print("未成年です")
Pythonここで、# から始まる行はすべてコメントです。 Pythonはそれらを読み飛ばし、実行しません。
コメントの役割は大きく分けて2つあります。
1つ目は、「コードの意図を説明する」ことです。 「なぜこの条件なのか」「なぜこの値なのか」といった背景をコメントに書いておくと、後から自分や他の人が読んだときに理解しやすくなります。
2つ目は、「一時的にコードを無効化する」ことです。 例えば、次のようにします。
print("これは表示されます")
# print("これはコメントアウトされているので表示されません")
Python2行目の print() は、# によってコメントアウトされているので、実行されません。 動作確認のために一部のコードを止めたいときに、コメントアウトはよく使われます。
セキュリティの観点では、「コメントに秘密情報を書かない」ことが重要です。 例えば、APIキーやパスワードをコメントに書いてしまうと、コードを共有したときに漏洩する可能性があります。 コメントは「意図や説明」を書く場所であり、「秘密情報」を書く場所ではない、という意識を持っておくと安全です。
Day 1のまとめと次へのつながり
Day 1では、
Pythonとは何か Pythonで何ができるか Pythonのインストール VS Codeの準備 .py ファイルとは何か Pythonプログラムの基本的な実行方法 print() の使い方 コメントの書き方
までを一気に駆け抜けました。
ここまでできるようになると、「自分のPCでPythonプログラムを書いて動かす」という最初のハードルは完全に越えています。 次のステップでは、変数、型、演算、条件分岐、ループなど、「プログラムの中身」を少しずつ増やしていきます。
Day 1で大事なのは、「怖がらずに、まず1つの .py ファイルを作って、print() を動かしてみる」ことです。 コードは失敗しても何度でも書き直せますし、コンピュータは怒りません。 「書いて、動かして、直して」を繰り返すことが、90日コース全体を通してのいちばんの武器になります。


