Excel VBAって何者かをまずイメージしよう
Excel VBA は「Excelに命令を出すための言語」です。
正式名称は Visual Basic for Applications。難しそうに聞こえますが、やっていることは「Excelでいつもやっている操作を、言葉(コード)で書いておく」だけです。
毎月同じような作業をしている場面を思い出してみてください。
シートをコピーして、列を並べ替えて、合計を出して、別シートに貼る――こういう手順を、VBAで「マクロ」として書いておくと、ボタン一つで一気に終わるようになります。
人間の言葉にすると、こういう関係です。
VBA = Excelに対する命令の言語
マクロ = その命令をまとめた「作業レシピ」
「プログラミング超初心者」でも、Excel VBAは入りやすいです。
理由は、結果がすぐ目で見えることと、たった一行の命令から始められるからです。
VBA基礎環境とは何か
なぜ「環境を整える」が最初の一歩なのか
プログラミングは、いきなりコードを書き始めるのではなく、「書ける状態を作る」ところから始まります。
Excel VBAの場合、その「書ける状態」とは次のようなものです。
開発タブが表示されている
VBAの編集画面(VBE)を開ける
コードを書く場所(モジュール)が用意されている
この三つがそろって、初めて「VBAを触れる状態」になります。
今日はこの中でも、特に入口である「開発タブ」にフォーカスします。
開発タブ表示がなぜそんなに重要なのか
開発タブは「VBAの玄関」
開発タブは、Excelの上のリボンに追加できる特別なタブです。
ここには、次のようなボタンが集まっています。
マクロの記録
マクロの実行
Visual Basic(VBAエディタを開く)
フォームコントロール(ボタンなど)の挿入
アドインの管理
つまり、「VBAやマクロを使うための道具箱」が丸ごと入っている場所です。
初期状態では非表示になっているので、自分で「表示する」設定をしないと、そもそもVBAの世界に入れません。
開発タブがない状態は、例えるなら「キッチンはあるけど、コンロのスイッチが隠されている」ようなものです。
Excelは普通に使えるけれど、自動化やマクロの力は一切使えない、という状態です。
開発タブでできることをイメージしておく
超初心者のうちから、全部を理解する必要はありません。
ただ、「開発タブを出すと、こんなことができるようになるんだな」というイメージだけ持っておくと、モチベーションが上がります。
例として、こんな流れができるようになります。
開発タブの「マクロの記録」で、自分の操作を録画する
記録されたマクロを「マクロ」ボタンから実行して、同じ作業を再現する
「Visual Basic」ボタンでVBAエディタを開き、記録されたコードを見てみる
少しだけコードをいじって、「自分で書いた」感覚をつかむ
この一連の流れのスタート地点が、開発タブです。
開発タブを表示する具体的な手順(Windows版)
ここからは、実際の操作を「超初心者目線」で順番に説明します。
※Excelのバージョンによって画面の見た目は少し違いますが、流れはほぼ同じです。
手順全体の流れ
大まかな流れは、次の四ステップです。
1.ファイルメニューを開く
2.オプション画面を開く
3.リボンのユーザー設定を開く
4.「開発」にチェックを入れてOKする
一つずつ、イメージしやすいように言葉で追っていきます。
手順1:ファイルメニューを開く
Excelを起動したら、左上にある「ファイル」タブをクリックします。
普段、保存や印刷をするときに開く、あの画面です。
ここで「普通の作業モード」から「設定をいじるモード」に入ります。
手順2:オプションを開く
ファイルメニューの左側の一番下あたりに「オプション」という項目があります。
これをクリックすると、「Excelの細かい設定を変えるための画面」が開きます。
ここは、Excelの性格を変えるコントロールルームのような場所です。
開発タブの表示も、この中で設定します。
手順3:リボンのユーザー設定を選ぶ
Excelオプションの画面が開いたら、左側のメニューから「リボンのユーザー設定」を選びます。
右側に、「リボンに表示するタブの一覧」がずらっと並んでいるはずです。
ホーム、挿入、ページレイアウト、数式、データ…といったおなじみのタブ名が見えると思います。
この一覧の中に、「開発」という項目があります。
初期状態では、ここにチェックが入っていません。
手順4:「開発」にチェックを入れてOKする
右側の一覧から「開発」を探し、その左側のチェックボックスをオンにします。
その状態で、画面右下の「OK」ボタンをクリックします。
Excelの画面に戻ると、リボンの右側あたりに「開発」というタブが新しく追加されているはずです。
これで、「開発タブ表示」が完了です。
ここまでできたら、VBAを始めるための入口は整いました。
開発タブが出たら、まず何をしてみるか(超簡単な例)
開発タブを出しただけだと、「で、これから何をすれば?」となりがちなので、超シンプルな体験を一つやってみましょう。
例題:マクロの記録を一度だけやってみる
ここでは、まだコードを書きません。
「開発タブを使うと、Excelが操作を覚えてくれる」という感覚だけつかみます。
1.開発タブをクリックする
2.「マクロの記録」というボタンを押す
3.出てきたダイアログで、そのまま「OK」を押す
4.適当なセルに移動して、何か文字を入力する(例:「テスト」)
5.開発タブの「記録終了」ボタンを押す
これで、今の操作が「マクロ」として記録されました。
次に、同じ開発タブの「マクロ」ボタンを押して、一覧から今のマクロを選び、「実行」を押してみてください。
別のセルを選んでいても、同じように文字が入力されるはずです。
この体験で分かるのは、「開発タブがあると、Excelが操作を覚えてくれる」ということです。
そして、この「覚えた内容」が、実はVBAコードとして保存されています。
ここから先は、そのコードを見たり、少し書き換えたりしていく世界になります。
開発タブとショートカットの関係(少しだけ深掘り)
Alt+F11 だけでもVBAは開けるが…
実は、開発タブを表示しなくても、キーボードの Alt+F11 を押せば、VBAエディタ(VBE)は開けます。
ただ、超初心者にとっては、開発タブを出しておいた方が圧倒的に分かりやすいです。
理由は三つあります。
1.「Visual Basic」ボタンが目に見えるので、VBAの存在を忘れない
2.「マクロ」ボタンから、いつでも記録・実行ができる
3.フォームコントロール(ボタンなど)を挿入して、マクロを割り当てるときに必須
ショートカットは慣れてから覚えれば十分です。
最初は「開発タブを出して、そこから触る」というスタイルの方が、迷子になりにくいです。
開発タブが出ないときに考えられること(軽く触れておく)
もし手順通りにやっても開発タブが出ない場合、会社PCなどでは管理者が制限しているケースもあります。
その場合は、自分のせいではないので、無理にいじらず、システム管理者や詳しい人に相談するのが安全です。
個人PCであれば、Excelの再起動や、設定の再確認で直ることがほとんどです。
まとめと、次の一歩
今日おさえてほしいポイント
Excel VBA を始める前に、「VBA基礎環境」として次のことが大事になります。
Excel VBA は「Excelを自動で動かすための言語」で、マクロはそのレシピ
開発タブは、マクロの記録・実行やVBAエディタ起動のための「玄関」
開発タブは初期状態では非表示なので、自分で表示設定をする必要がある
表示手順は、「ファイル → オプション → リボンのユーザー設定 → 開発にチェック → OK」という流れ
開発タブが出たら、まずは「マクロの記録」を一度やってみると、VBAの世界がぐっと身近になる
ここまでできていれば、「VBAを触る準備」はもう整っています。
次の一歩としておすすめの流れ
1.開発タブから「Visual Basic」を押して、VBAエディタを開いてみる
2.「挿入 → 標準モジュール」でモジュールを作る
3.そこに、次のような超シンプルなマクロを書いてみる
Sub はじめてのVBA()
MsgBox "開発タブからVBAの世界に入りました!"
End Sub
VB4.F5キーで実行して、メッセージが出るのを確認する
