テンプレートパーツという「事前に用意する部品」の考え方
WordPressのブロックテーマを使っていると、投稿や固定ページを編集するときに、毎回同じヘッダーやフッター、サイドバーが表示されていることに気づくと思います。これは、ページごとに毎回手作業で作っているわけではなく、「テンプレートパーツ」という仕組みで共通部分をまとめて管理しているからです。テンプレートパーツは、サイト全体で繰り返し使うブロックのまとまりを事前に作っておき、テンプレート(投稿・固定ページの骨組み)から呼び出すための「部品箱」のような存在です。
テンプレートパーツとは何かを初心者向けに整理する
テンプレートパーツの役割
テンプレートパーツは、ヘッダー・フッター・サイドバーなど「どのページにも共通して出てくる領域」をブロックの集合として保存したものです。ブロックテーマやテンプレート編集に対応したテーマで使うことができ、サイト構造を整理して表示するための中核的な機能になっています。
ポイントは次の3つです。
- 共通部分を1箇所で管理できる
- テンプレートパーツを含むすべてのテンプレートに変更が同期される
- ヘッダーやフッターなど、サイトの「顔」をまとめてデザインできる
つまり、「投稿や固定ページの本文は1ページごとに変わるけれど、ヘッダーやフッターはサイト全体で同じにしたい」というニーズにぴったりの仕組みです。
どこで使うものか
テンプレートパーツは、通常の投稿編集画面ではなく、「テンプレートエディター」や「サイトエディター」でテンプレートを編集するときに使います。
- 管理画面 → 外観 → エディター(サイトエディター)
- そこで「テンプレート」や「パターン → テンプレートパーツ」を開く
このエリアで、ヘッダーやフッターなどのテンプレートパーツを作成・編集し、それを各テンプレート(投稿用テンプレート、固定ページ用テンプレートなど)に組み込んでいきます。
事前にテンプレートパーツを作成するメリット
投稿・固定ページ運用が「楽になる」ポイント
テンプレートパーツを先に作っておくと、投稿や固定ページの運用が次のように楽になります。
- ヘッダーやフッターを毎回いじらなくてよくなる
- 一度テンプレートパーツを作れば、すべてのページで同じデザインが使われる
- サイト全体のデザイン変更が一箇所で完結する
- ロゴの差し替え、ナビゲーションメニューの変更などをテンプレートパーツ側で行えば、全ページに反映される
- ページごとに違うヘッダー・フッターを使うこともできる
- 「ブログ用ヘッダー」「ショップ用ヘッダー」などを別々のテンプレートパーツとして用意し、テンプレートごとに使い分けることができる
初心者の方ほど、「本文を書く前に、共通部分をテンプレートパーツとして固めておく」ことで、後からの修正や拡張がぐっと楽になります。
サイトエディターからテンプレートパーツを作成する手順
ここからは、実際にテンプレートパーツを事前に作成する流れを、ヘッダーとフッターを例にして説明します。
ヘッダー用テンプレートパーツを作る
- 管理画面で「外観 → エディター」を開きます。
- 左側のサイドバーから「パターン」を選び、「テンプレートパーツ」を開きます。
- 「追加」または「+」ボタンから「テンプレートパーツを追加」を選びます。
- ポップアップで、次の情報を入力します。
- 名前:
サイト共通ヘッダーなど、後から見て分かりやすい名前 - 領域:
ヘッダーを選択
- 名前:
- 「追加」または「作成」ボタンを押すと、空のヘッダー用テンプレートパーツが作成されます。
- エディタ上で、次のようなブロックを追加してヘッダーをデザインします。
- サイトロゴブロック
- サイトタイトルブロック
- ナビゲーションブロック(メニュー)
- 検索フォームブロック など
- デザインができたら「保存」ボタンを押して確定します。
この時点で、「サイト共通ヘッダー」というテンプレートパーツが部品として保存され、テンプレートから呼び出せる状態になります。
フッター用テンプレートパーツを作る
フッターも同じ流れで作成できます。
- 再び「テンプレートパーツ」一覧で「新規追加」をクリックします。
- 名前:
サイト共通フッター - 領域:
フッター - 作成後、次のようなブロックを追加します。
- サイトタイトルブロック
- コピーライト表記(段落ブロック)
- ソーシャルアイコンブロック
- メニュー(フッターナビ)ブロック など
- デザインができたら保存します。
こうして「ヘッダー」「フッター」のテンプレートパーツを事前に作っておくことで、投稿・固定ページのテンプレートに組み込む準備が整います。
テンプレートにテンプレートパーツを組み込む流れ
投稿テンプレートにヘッダー・フッターを配置する
- サイトエディターで左側の「テンプレート」を開きます。
- 「単一投稿」や「投稿(single)」など、投稿用テンプレートを選択して開きます。
- テンプレートの上部にカーソルを置き、「+」ボタンから「テンプレートパーツ」ブロックを挿入します。
- 検索欄で「ヘッダー」や「template part」と入力しても見つかります。
- 「既存のテンプレートパーツから選択」画面が出たら、先ほど作成した
サイト共通ヘッダーを選びます。 - 同様に、テンプレートの下部にテンプレートパーツブロックを挿入し、
サイト共通フッターを選びます。 - 保存すると、そのテンプレートを使うすべての投稿で、共通ヘッダー・共通フッターが表示されるようになります。
固定ページテンプレートにも同じパーツを使う
固定ページ用テンプレート(page テンプレートなど)でも同じようにテンプレートパーツを挿入できます。
- 固定ページテンプレートを開く
- 上部にヘッダー用テンプレートパーツブロックを挿入
- 下部にフッター用テンプレートパーツブロックを挿入
- 保存する
こうしておくと、「投稿も固定ページも、同じヘッダー・フッターを共有する」状態になり、サイト全体の一貫性が保たれます。
ページごとに違うヘッダー・フッターを使う応用テクニック
特定ページ専用のヘッダー・フッターを事前に用意する
テンプレートパーツの強みは、「領域ごとに複数のバリエーションを持てる」ことです。例えば、次のようなテンプレートパーツを事前に作っておくことができます。
ホームページ用ヘッダーブログ用ヘッダーショップ用ヘッダーホームページ用フッターブログ用フッターなど
作り方自体は先ほどと同じで、「テンプレートパーツ一覧 → 新規追加 → 名前と領域を指定 → ブロックでデザイン → 保存」という流れです。
テンプレートごとにヘッダー・フッターを置き換える
特定のテンプレートでヘッダーやフッターを差し替えたい場合は、次のように操作します。
- サイトエディターで「テンプレート」を開きます。
- 変更したいテンプレート(例:ホームページ用テンプレート)を選択します。
- リストビューで既存のヘッダーまたはフッターのテンプレートパーツを選択します。
- ブロックツールバーの「︙」メニューから「置換」を選びます。
- モーダルに表示されるテンプレートパーツ一覧から、事前に作成した
ホームページ用ヘッダーなどを選びます。 - 保存すると、そのテンプレートだけ別のヘッダー・フッターが使われるようになります。
これにより、「トップページだけ特別なヘッダー」「ショップページだけ別のフッター」といった構成を、テンプレートパーツの組み合わせで柔軟に実現できます。
テンプレートパーツ編集のコツとフォーカスモード
フォーカスモードで「ヘッダーだけ」に集中して編集する
テンプレートパーツは、サイトエディター上で「フォーカスモード」を使って単体で編集することができます。これは、ヘッダーやフッターだけを画面に表示し、他のコンテンツを隠して作業に集中できるモードです。
使い方の一例:
- サイトエディターでテンプレートを開きます。
- リストビューでヘッダーのテンプレートパーツを選択します。
- 「︙」メニューから「ヘッダーを編集」などの項目を選びます。
- ヘッダーだけが表示された状態で、ロゴやナビゲーション、背景色などを編集します。
- 保存すると、そのテンプレートパーツを使っているすべてのテンプレートに変更が反映されます。
このフォーカスモードを使うと、「本文に気を取られず、ヘッダーの細かい調整に集中する」ことができるので、初心者の方にもおすすめです。
まとめ:テンプレートパーツを先に作ると、投稿・固定ページ運用が一気に整う
この記事では、「WordPress Tips/投稿・固定ページ運用」として、事前にテンプレートパーツを作成しておく考え方と具体的な手順を解説しました。
押さえておきたいポイントは次の通りです。
- テンプレートパーツは、ヘッダー・フッターなどサイト全体で繰り返し使うブロックのまとまりです。
- サイトエディターの「パターン → テンプレートパーツ」から、ヘッダー・フッター用のテンプレートパーツを事前に作成できます。
- 投稿・固定ページ用テンプレートにテンプレートパーツブロックを挿入することで、共通ヘッダー・共通フッターを一括管理できます。
- ページごとに違うヘッダー・フッターを使いたい場合は、テンプレートパーツを複数用意し、テンプレート側で「置換」して使い分けます。
- フォーカスモードを使うと、ヘッダーやフッターだけに集中して編集でき、細かな調整がしやすくなります。
投稿や固定ページの本文を書く前に、「サイトの共通部分」をテンプレートパーツとして先に設計しておくことで、後からの運用が驚くほどスムーズになります。自分のサイトにとって必要なヘッダー・フッター・サイドバーをイメージしながら、まずは1つテンプレートパーツを作ってみるところから始めてみてください。


