ロジクールG G512 X 98 の製品概要
G512 X 98は、アナログスイッチとメカニカルスイッチを同じキーボード上で使い分けられる独自のデュアルスワップ機構を採用した、98%レイアウトの有線ゲーミングキーボードです。テンキーを備えながら横幅を抑えた省スペース設計を採用し、ゲーム用途の俊敏な入力性能と、日常作業でも扱いやすい実用性を両立しているのが大きな魅力です。TMRセンサーによるアナログ入力、0.1mm単位のアクチュエーション調整、ラピッドトリガー、True 8Kの高速処理、さらにガスケットマウント構造による上質な打鍵感まで盛り込まれており、単なる光るゲーミングキーボードではなく、入力体験そのものを自分仕様に仕立てていける一台に仕上がっています。
特徴
入力方式の自由度が際立つデュアルスワップ設計
- アナログとメカニカルを同居できる構造:主要な41キーで、TMRアナログスイッチと標準的な3ピン/5ピンのメカニカルスイッチを切り替えて使える構造を採用しています。高速な反応が欲しいキーにはアナログ、打鍵感を重視したいキーにはメカニカルといった使い分けができ、プレイスタイルに応じて入力環境を最適化しやすいのが魅力です。
- 全キーがメカニカルのホットスワップに対応:アナログ換装対応エリアだけでなく、全キーでメカニカルスイッチの交換に対応しています。将来的に好みのスイッチへ変えていける余地があり、長く付き合えるキーボードとしての懐の深さがあります。
- 主要操作キーだけをアナログ化しやすい設計:WASDや周辺キー、カーソルキーなど、ゲーム中によく使う入力を中心にアナログ化できるため、必要な部分だけラピッドトリガー環境へ寄せやすい構成です。全面的な磁気スイッチ化とは異なるものの、実用面では理にかなった設計といえます。
TMRアナログ入力による高精度な操作性
- 0.1mm単位のアクチュエーション調整:アナログスイッチ使用時は、アクチュエーションポイントを0.1mmから4.0mmまで細かく設定できます。軽く触れた瞬間に反応させることも、誤入力を避けるため深めに設定することもでき、競技性の高いゲームで大きな意味を持ちます。
- ラピッドトリガー対応:キーの押し込みと戻りを細かく検知し、入力のオン・オフを俊敏に切り替えられます。ストッピング、切り返し、細かな移動入力が重要なFPSやタクティカルシューターとの相性が非常に良好です。
- TMRセンサー採用:磁気式アナログ入力の検知にTMR技術を採用し、高解像度な入力認識と高速レスポンスを実現しています。反応速度だけでなく、入力位置の扱いやすさにも配慮された設計です。
1つのキーを多機能化できるアクション設計
- MULTIPOINT ACTION対応:1つのキーに対して、押し込みの深さに応じて異なる2つの動作を割り当てられます。たとえば浅く押して前進、深く押してダッシュといった設定が可能で、キー数以上の操作性を引き出せます。
- SAPPリング付属:2段階目の入力位置を感触でつかみやすくするためのSAPPリングが付属します。単に機能として2段階入力できるだけでなく、指先で切り替え位置を把握しやすくする工夫が入っているため、実戦投入しやすい点が秀逸です。
- SOCD機能に対応:逆方向同時入力時の優先処理を設定できる機能にも対応しています。競技性の高いタイトルで入力制御の精度を高めたいユーザーには見逃せない要素です。
打鍵感へのこだわりが強い構造
- ガスケットマウント構造を採用:内部構造にシリコン製ガスケットマウントを採用し、打鍵時の振動をやわらげています。硬く跳ね返るような感触ではなく、ややしっとりと沈み込むような打鍵に寄せられており、長時間の使用でも疲れにくさにつながります。
- 静音性にも配慮:柔らかな打鍵感とあわせて、打鍵音も耳当たりのよい方向へ整えられています。派手なクリック音を求めるモデルではなく、質感のある打ち心地と静けさを両立した仕上がりです。
- PBTダブルショットキーキャップ:耐久性と質感に優れるPBTダブルショットキーキャップを採用しています。摩耗で印字が消えにくく、長く使うほど差が出る部分までしっかり作り込まれています。
98%レイアウトならではの実用性
- テンキー付きの省スペース配列:テンキーを搭載しながら、一般的なフルサイズより横幅を抑えた98%レイアウトです。数値入力や仕事用途にも対応しつつ、マウスの可動域を極端に圧迫しにくい絶妙なバランスが魅力です。
- ゲームと日常作業の両立に向く:コンパクトキーボードの軽快さと、フルサイズに近い実用性を両立しているため、ゲーム専用機としてだけでなく、デスクの主力キーボードとして導入しやすい構成です。
- 独特なキー配置で横幅を圧縮:InsertやHome/Endなどの一部キー配置を再構成し、テンキーを寄せた設計になっています。慣れは必要ですが、そのぶん省スペース性にはしっかり効いています。
高速入力を支えるパフォーマンス設計
- True 8K対応:キースイッチの動作取得から処理、USB転送までを高頻度で扱うTrue 8K設計に対応し、最大8,000Hzのポーリングレートを実現しています。理論上の数値だけでなく、入力系全体の整合感を重視したアプローチです。
- 0.125msクラスの応答性:高ポーリングレート設計により、瞬間的な入力の伝達をより滑らかにしやすい仕様です。反応速度を重視する競技シーンに向いた性格がはっきりしています。
- 1,000Hz設定にも対応:用途や環境に応じて、ポーリングレートを8,000Hzまたは1,000Hzで運用できます。ハイエンド性能を持ちながら、使用環境に合わせた調整の幅も用意されています。
カスタマイズ性を高める装備も充実
- デュアルダイヤル搭載:本体右上には2つのダイヤルを備え、標準状態ではバックライト輝度や音量などを操作できます。回転やクリックの機能はカスタマイズ可能で、ゲームにも日常用途にも活かしやすい装備です。
- LIGHTSYNC RGBとLIGHT BAR:キーごとのRGBバックライトに加え、本体前面にLIGHT BARを搭載しています。視認性や没入感だけでなく、デスク上での存在感も強く、近年ではやや珍しい“しっかり光る”楽しさがあります。
- 交換部品の収納スペースを搭載:本体背面には、アナログスイッチやSAPPリングを収納できるスペースが設けられています。付属品をなくしにくく、カスタマイズ前提の製品として使い勝手がよく考えられています。
- プラー兼チルトスタンド:キーキャッププラーとスイッチプラーは、取り外し工具であると同時にチルトスタンドも兼ねています。遊び心のある仕掛けですが、収納性と機能性を両立した気の利いた設計です。
デザインと周辺アクセサリーの完成度
- ブラックとホワイトの2色展開:カラーはブラックとホワイトを用意。どちらもアクセントカラーを効かせた個性的な仕上がりで、定番色ながら没個性的にはなっていません。
- 交換用キーキャップを同梱:見た目の統一感を調整できる代替キーキャップが付属します。細かな外観の仕上げまで楽しめる点は、所有欲を満たす要素として効いてきます。
- 専用パームレストを用意:別売で専用パームレストが用意されています。LIGHT BARの見え方を活かすアクリル仕様で、実用面だけでなく視覚演出も含めて設計されたアクセサリーです。
スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Logicool G512 X 98 Wired Gaming Keyboard |
| 日本語製品名 | ロジクール G512 X 98 有線ゲーミングキーボード |
| レイアウト | 98%レイアウト |
| 配列 | 日本語配列 |
| 接続方式 | 有線 |
| 接続インターフェース | USB |
| ケーブル | USB-A – USB-C ケーブル |
| ケーブル長 | 180cm |
| 本体サイズ | 387.2 × 155.2 × 46.6mm |
| 本体重量 | 1,000g |
| 本体カラー | ブラック、ホワイト |
| キー構造 | デュアルスワップ TMRアナログ / メカニカルスイッチ |
| デュアルスワップ対応キー数 | 41キー |
| メカニカルホットスワップ | 全キー対応 |
| アナログスイッチ方式 | TMR(Tunnel Magnetoresistance)磁気式アナログスイッチ |
| アナログスイッチ キーストローク | 4 ± 0.2mm |
| アナログスイッチ 押下圧 | 30 ± 10g |
| アナログスイッチ 調整範囲 | アクチュエーションポイント 0.1~4.0mm |
| メカニカルスイッチ種類 | リニア、タクタイル |
| リニア キーストローク | 4 ± 0.4mm |
| リニア 押下圧 | 40 ± 8g |
| タクタイル キーストローク | 4 ± 0.4mm |
| タクタイル 押下圧 | 38 ± 10g |
| ラピッドトリガー | 対応 |
| マルチポイントアクション | 対応 |
| SOCD | 対応 |
| SAPPリング | 対応、5個付属 |
| 付属アナログスイッチ数 | 9個 |
| ポーリングレート | 8,000Hz / 1,000Hz |
| 高速入力仕様 | True 8K対応 |
| バックライト | LIGHTSYNC RGBライト |
| ライティング機能 | 16.8百万色RGBキーバックライト、LIGHT BAR搭載 |
| ダイヤル | デュアルダイヤル搭載 |
| ノブ / キーのカスタマイズ | KEYCONTROL対応、G HUBで回転・クリック等を割り当て可能 |
| ゲーム向け機能ボタン | GAME MODEボタン、アナログスキャンボタン |
| 角度調節 | あり |
| 構造 | シリコン製ガスケットマウント |
| キーキャップ | PBTダブルショットキーキャップ |
| 対応OS | Windows 10以上、macOS 12以上 |
| 必要システム | USB-Aポート搭載PC、G HUBの高度な機能利用時はインターネット接続が必要 |
| ソフトウェア | Logicool G HUB |
| 付属品 | 製品本体、磁気アナログスイッチ9個、USB-A – USB-Cケーブル、キーキャップ引き抜き工具、スイッチ引き抜き工具、キーボードティルトレッグ、代替キーキャップ5個、第2アクチュエーション圧力ポイント(SAPP)リング5個、保証規定 |
| 発売日 | 2026年6月11日 |
| 価格 | オープン価格 |
| 直販価格 | 36,080円(税込) |
| 主な型番 | G512X-98-LNBK / G512X-98-LNBKd / G512X-98-LNWH / G512X-98-LNWHd / G512X-98-TCBK / G512X-98-TCWH |
| 保証期間 | 1年モデル / 2年モデルあり |
総合評価とレビュー
強み・弱み・おすすめユーザー・総評
G512 X 98の最大の価値は、ひとことで言えば「いまのゲーミングキーボード市場で分かれていた選択肢を、一台の中で再編集したこと」にあります。ラピッドトリガーを重視するなら磁気式アナログ、打鍵感や好みの軸を楽しみたいならメカニカル、という二者択一が長く続いてきたなかで、本機はその境界線をかなり自然なかたちでまたいできました。ここがただ新しいだけでなく、実際の使い方に落とし込みやすいのが上手いところです。たとえば移動やストッピングに関わるキーだけをアナログにし、それ以外は慣れたメカニカルの感触を残す、といった構成は理屈のうえでは以前から望まれていたものの、製品として成立させるのは簡単ではありませんでした。G512 X 98は、その面倒な理想論を、きちんと現実の製品にしてきたところに価値があります。
しかも、その独自性が単なるギミックで終わっていないのが本機の良さです。アナログ入力まわりはTMRセンサー、0.1mm単位のアクチュエーション調整、ラピッドトリガー、マルチポイントアクション、SOCDと、欲しい機能がかなり高い密度で詰め込まれています。競技性の高いタイトルを遊ぶユーザーにとって、スペックの見栄えだけでなく、実際の設定の追い込みができることは非常に重要です。その点でこの製品は、ただ“最新機能を積んでみました”という軽さがなく、きちんと操作の最適化まで視野に入れて設計されています。入力機器に慣れたユーザーほど、この懐の深さには惹かれるはずです。
さらに印象的なのは、性能一辺倒にならず、打鍵感そのものへの配慮がしっかりあることです。ガスケットマウント構造を採用したことで、押し込んだときの当たりが必要以上に硬くならず、どこかしっとりとした落ち着きがあります。ゲーミングキーボードは反応速度の話ばかりが先行しがちですが、毎日長時間触れる道具である以上、打っていて心地よいか、疲れにくいかは無視できません。G512 X 98は、その当たり前だけれど大切な部分を丁寧に拾い上げています。ゲームだけでなく、チャット、ブラウジング、資料作成、日々の入力全体まで含めて考えると、この快適性はじわじわ効いてきます。98%レイアウトを選んだ意味もそこにあって、テンキー付きの実用性を保ちながら横幅を抑えているため、仕事とゲームを一台でこなしたい人にかなり収まりがいいのです。
見た目の仕上がりも、単なる派手さではなく、今の時代にはむしろ少し珍しい“光らせる楽しさ”を前向きに押し出しているのが好印象です。LIGHT BARやLIGHTSYNC RGBは、スペックシートで見ただけでは飾りに見えるかもしれませんが、デスク全体の雰囲気づくりまで含めて考えると、所有満足度をしっかり底上げしてくれます。特に、性能とカスタマイズ性を備えた製品ほど外観がストイックになりがちななかで、本機は道具としての実力と遊び心の両立を狙っている。そのバランス感覚は、思いのほか多くのユーザーに刺さるはずです。
一方で、弱みがないわけではありません。まず価格ははっきり上位帯です。一般的なゲーミングキーボードの延長で考えると、気軽に勧めやすい金額ではありませんし、ラピッドトリガーを試してみたいだけの入門層にはややオーバースペックに映るでしょう。本機の価格は、独自の構造、豊富な機能、質感の高い設計に対する対価として理解できますが、裏を返せば、その価値を使いこなす前提がある程度求められるモデルでもあります。設定を詰めること自体が楽しめる人にとっては魅力ですが、つないですぐ完成された正解を求める人には、少し贅沢すぎる可能性があります。
また、デュアルスワップの思想は面白いものの、アナログ化できるのは主要41キーに限られます。実用上は十分と感じるユーザーが多いはずですが、すべてのキーを完全に同一思想で揃えたい人から見ると、少し中途半端に映るかもしれません。加えて、アナログスイッチとメカニカルスイッチは構造が異なる以上、どうしても打鍵感の差はゼロにはなりません。これは欠点というより仕組み上避けにくい個性ですが、キーボード全体の感触が一枚岩であることを重視する人にとっては、導入前に理解しておきたいポイントです。
重量が1,000gある点も、見方によって評価が分かれます。デスク上での安定感という意味ではむしろ長所ですが、持ち運びにはまったく向きません。大会やオフラインイベントへ頻繁に持ち出す人、あるいは気分でデスク配置を軽やかに変えたい人には、やや重々しく感じられるでしょう。本機は、基本的には据え置きの主力キーボードとして腰を据えて使うタイプです。この性格を理解して選べるかどうかで、満足度はかなり変わってきます。
では、どんなユーザーに最もおすすめかといえば、第一に、FPSや競技系タイトルをプレイしながらも、打鍵感やキーボードそのものの仕上がりに妥協したくない人です。速さだけ、軽さだけ、磁気スイッチだけ、ではなく、日々触れていて気持ちがいいことまで含めて求める人に本機はよく合います。第二に、仕事とゲームを一台で両立したい人です。98%レイアウトはテンキー付きの実用性があるため、ゲーム専用に割り切らず、普段使いまで自然にカバーできます。第三に、設定を詰めたり、スイッチを入れ替えたり、自分の道具を育てるように楽しめる人です。このキーボードは、完成品を受け取るというより、使いながら自分仕様へ近づけていく面白さに強みがあります。
総評として、G512 X 98は“万人向けの正解”ではありませんが、刺さる人にはかなり深く刺さる完成度の高い一台です。新機能を盛り込んだ話題先行モデルではなく、入力性能、打鍵感、実用性、所有欲、カスタマイズ性を高い次元でまとめ上げた、意欲的なメインキーボードと見るべきでしょう。価格は決して安くありませんし、構造上のクセもゼロではありません。しかし、そのクセを補って余りあるほど、いまのゲーミングキーボードに求められる要素を広く、しかも一段深く取り込んでいます。とくに「ラピッドトリガーは欲しい、でも打鍵感も手放したくない」「ゲームだけでなく日常でも気持ちよく使える上質な一台がほしい」と感じている人には、かなり魅力の濃い選択肢です。尖った発想を、ちゃんと日常で使える製品に落とし込んだという意味で、G512 X 98は近年のゲーミングキーボードの中でも印象に残る存在といえます。
※セール開催・内容・価格等は、予告なく変更となる場合がございます。正確な情報は、販売ページ上でご確認ください。


