MATECH(マテック)から10月6日に販売された、USB Power Delivery 3.1・単ポートで最大140Wに対応するUSB充電器【MATECH Sonicharge 140W (MT-SC140)】を試用した。
こちらUSB Type-Cポートを2基、USB Type-Aポートを1基備え、最大140W出力で急速充電が可能なUSB充電器。1ポート最 大140W出力で、iPhoneだけでなくタブレット端末やノートPCにも急速充電が可能。Power Delivery 3.1に対応しているデバイスを100W以上のパワフルな充電速度が可能。Macbook純正140W充電器と比べて23%の小型化を実現した上に、更に複数のポートを搭載。スマートな電流配分システムを搭載しており、接続されたデバイスに応じ、自動的に出力を判別し、パワフルに充電。さらに、温度抑制システムで過度な温度上昇を防止。
USB PD 3.1による100Wを超える充電に対応するデバイスはまだ限られるものの、「MacBook Pro 16インチ(2021)」や一部ゲーミングノートPCなどが最大140WのUSB PD充電に対応するなど徐々に増えつつある。
主な仕様 | |
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搭載ポート | USB Type-C1 x 1(最大140W) USB Type-C2 x 1(最大100W) USB Type-A x 1(最大30W) |
USB Type-C1出力 | 単ポート最大140W 5V=3A / 9V=3A / 12V=3A / 15V=3A / 20V=5A / 28V=5A PPS出力:3.3V-21V=5A |
USB Type-C2出力 | 単ポート最大100W 5V=3A / 9V=3A / 12V=3A / 15V=3A / 20V=5A |
USB Type-A出力 | 単ポート最大30W 5V=3A / 9V=3A / 12V=2.5A / 20V=1.5A |
合計出力 | 最大140W |
入力 | 100-240V ~ 2.3A 50-60Hz |
サイズ | 約73.2 x 73 x 29 mm |
重量 | 約257 g |
折りたたみ式プラグ | 〇 |
保護機能 | 熱、過充電、漏電、ショー ト防⽌ |
パッケージ内容 | MATECH Sonicharge 140W 最大100W充電対応USB-C to Cケーブル(2m) 収納ポーチ 取扱説明書(日本語対応) |
白を基調とした化粧箱に梱包されている。簡易包装が多くなっている中、梱包はしっかりしていて安心感がある。
同梱物は、【MATECH Sonicharge 140W】本体、USB Type-C to Type-Cケーブル(2m)、収納ポーチ、取扱説明書となっている。
筐体はブラックでメタリックな光沢がある。中央にはMATECHのロゴが施されている。一見金属のように見えるが、エンジニアプラスチック。サイズは約73.2×73×29 mm。
プラグは持ち運びに便利な折りたたみ式を採用。
プラグがある面には充電に関する仕様とPSEマークなどが記載されている。
実測重量は263g。そこそこ重量はあるものの、プラグの位置と重量バランスが良いためコンセントから抜け落ちたりということはなかった。また、幅も抑えられているため、電源タップでも隣の差し込み口を塞ぐことはない。
付属USB Type-C to Type-Cケーブルの仕様をを「USB Cable Checker 2」で確認してみたところ、eMarker内蔵で最大100Wまでの充電に対応している。USB PD 3.1には未対応で最大100W充電までとなっているので、140W充電したい場合別途用意する必要がある。
2つのUSB-Cポート・1つのUSB-Aポートの合計3つのUSBポートが搭載されている。複数ポートを同時使用したときは電力が振り分けられることになる。
USB Type-C1とUSB Type-C2を同時に使用したとき、100W + 20Wという振り分けになる。ノートPC + スマホ/タブレットの同時充電なら十分使えるが、ノートPCを2台充電するのには向いていない。
また、USB Type-C2とUSB Type-Aの組み合わせにおいて最大20Wとなってしまう点に注意が必要だ。
USB Type-C1ポートはUSB PD 3.1に加えPPS(Programmable Power Supply)充電にも対応。GalaxyやGoogle Pixelの一部モデルなどPPS充電対応デバイスは、その恩恵を受けられる。
「PPS」とはProgrammable Power Supplyの略語で、USB Power Deliveryの拡張規格。 「PPS」は「PD」での高速充電よりさらに効率よく高速に充電可能。100mV・50mA刻みで電圧、電流を状況に応じて変えて流すことで、小さなステップで電圧と電流を変化させる。スマートフォン側で充電器から供給される電力を最適なものになるようにコントロールし、熱の発生などの形で捨てられるエネルギーを最小限に抑え、それでいて高速に充電することができる。
同時使用ポート | ポートの組み合わせ | ポートの組み合わせ |
---|---|---|
単ポート | USB Type-C1 | 最大140W |
USB Type-C2 | 最大100W | |
USB Type-A | 最大30W | |
2ポート | USB Type-C1 + USB Type-C2 | 100W + 20W |
USB Type-C1 + USB Type-A | 100W + 18W | |
USB Type-C2 + USB Type-A | 10W + 10W | |
3ポート | USB Type-C1 + USB Type-C2 + USB Type-A | 100W + 10W + 10W |
ポート | 対応する急速充電規格 |
---|---|
USB Type-C1 | USB PD 3.1 / PPS Quick Charger 3.0/2.0 Fast Charge Protocol Smart Charge Protocol Adaptive Fast Charging Samsung 2.0A Apple 2.4A |
USB Type-C2 | USB PD 3.0 Quick Charger 3.0/2.0 Fast Charge Protocol Smart Charge Protocol Adaptive Fast Charging Samsung 2.0A Apple 2.4A |
USB Type-A | Quick Charger 3.0/2.0 Fast Charge Protocol Smart Charge Protocol Adaptive Fast Charging Samsung 2.0A Apple 2.4A |
最大140W充電に対応する「MacBook Pro 16インチ(2021)」を充電したところ、約115Wで充電できた。140Wには届いていないが、純正アダプタで充電しても110W前後なので、実際に充電されるワット数はこのあたりなのだろう。
筐体がエンジニアプラスチックで熱の問題が心配だったが、熱伝導率と放熱性に優れているGaN(窒化ガリウム)を採用したことにより特に問題はなかった。
ノートPC + ノートPCといった組み合わせの充電には向いていないが、複数ポート搭載し140W対応のUSB充電器としては小型軽量であるのは魅力的。USB PD 3.1のUSB PD充電に対応するデバイスはまだ限られるものの、持っているのなら活躍するだろう。
純正品のUSB充電器が大きくて不便を感じている方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
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