ミミソラは、aune audioのフラグシップ・デスクトップヘッドホンアンプ「aune audio A17」を9月5日に発売した。価格は440,000。
製品概要
aune audio A17は、フラグシップとして開発された据え置き型クラスAヘッドホンアンプであり、フルディスクリート構成による純A級動作と、R2R方式の高精度ボリュームコントロールを組み合わせた意欲的なモデルだ。ツインJFET入力段とマルチ並列出力段、専用設計のデュアル電源、超厚肉の純アルミシャーシなど、音質と安定動作のために妥協なく作り込まれている。最大11,500mWという強力なバランス出力と、4ピンXLR/4.4mmバランス/6.35mmシングルの3系統ヘッドホン端子を備え、ハイエンドヘッドホンを余裕をもって鳴らし切ることを目指した一台だ。
主な特徴
設計思想とアンプ構成
A17は、フルディスクリート構成による純A級(クラスA)動作を採用したヘッドホンアンプである。入力段にはツインJFET(接合型電界効果トランジスタ)回路を用い、デュアルトランジスタ並列アーキテクチャによってリニアリティを最適化している。出力段はチャンネルごとに3ペアのパワートランジスタを並列駆動する構成で、トランジェント応答と負荷制御能力を高めつつ、出力インピーダンスを低減している。こうした構成により、クラスAらしい滑らかさと密度感を保ちながら、現代的なヘッドホンに求められる駆動力をしっかり確保しているのが印象的だ。
電源と筐体構造
電源部には、アナログセクション専用の100Wトロイダルトランスと、ディスプレイ/コントロールシステム用の専用電源モジュールを組み合わせた「独立デュアル電源」構成を採用している。さらに、プリアンプ段には+20V、出力段には+15Vを供給するハイ/ロー・スプリット電源アーキテクチャを導入し、クラスA動作におけるダイナミックレンジの確保と発熱の抑制を両立させている。メインフィルターコンデンサーの総容量は約80,000μFに達し、電源の安定度と瞬時電流供給能力を高めている点も頼もしい。筐体は純アルミニウムを用いた超厚肉シャーシと、多段階の内部ステップ式放熱構造を組み合わせ、クラスA動作で生じる熱をシャーシ全体へ効率よく分散させることで、長時間使用時の安定性を追求している。
出力性能と端子構成
A17の最大出力は、バランス接続時で11,500mWと非常に強力で、ハイインピーダンス型から低インピーダンス型まで幅広いヘッドホンを余裕をもってドライブできるポテンシャルを備える。ヘッドホン出力端子は前面に4ピンXLR、6.35mmシングルエンド、4.4mmバランスの3種類を搭載し、ケーブルやヘッドホンの仕様に合わせて柔軟に選べるのがうれしいところだ。ゲイン設定は5.8dB/9.2dB/11.6dB/13.5dBの4段階を備え、さらに2段階の電流モード切替も用意されているため、感度の高いヘッドホンから駆動力を要するモデルまで、最適な動作ポイントを追い込むことができる。入出力端子は、ライン入力にRCAとXLRを各1系統、プリアンプ出力にもRCAとXLRを備え、システム内でヘッドホンアンプ兼プリアンプとして活用できる構成だ。
操作性とユーザーインターフェース
フロントパネルには、現在の設定や音量レベルを表示するデュアルディスプレイを搭載し、視認性の高いインターフェースを実現している。操作系はすべて前面のボタンに集約されており、直感的にアクセスできるオールボタンデザインが採用されている点も特徴的だ。異なる色やグラフィカルなUI要素を組み合わせることで、設定状態が一目で分かるよう工夫されており、ハイエンド機でありながら日常的に使いやすい雰囲気を持っている。付属品として、6.35mm→3.5mm変換アダプターなども同梱されており、手持ちのヘッドホン環境にスムーズに組み込めるよう配慮されている。
オーディオ性能
主なオーディオ性能として、THD+Nは1kHzで0.0005%未満、SNRは32Ω負荷時で−115dB未満、ノイズフロアは7μV未満と、ハイエンド機らしい低歪み・低ノイズを実現している。ボリュームコントロールにはJRC製「MUSES72323」チップを採用した99ステップR2R電子ボリュームを搭載し、チャンネル間のバランスを低減しつつ、滑らかな音量調整を可能にしている。ヘッドホン出力とプリアンプ出力には、それぞれ独立したボリュームコントロールロジックが用意されており、システム構成に応じて柔軟に音量管理ができる点も魅力だ。こうしたスペックからは、静寂感の高い背景に、繊細なニュアンスとダイナミックな表現力を両立させることを狙ったチューニングがうかがえる。
スペック一覧
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | aune audio A17 クラスA ヘッドホンアンプ |
| 形式 | 据え置き型クラスAヘッドホンアンプ(フルディスクリート構成) |
| 動作クラス | 純A級(クラスA)動作 |
| 入力段 | ツインJFET回路、デュアルトランジスタ並列アーキテクチャ |
| 出力段構成 | チャンネルごとに3ペアのパワートランジスタ並列駆動 |
| ボリューム方式 | 99ステップR2R電子ボリューム、JRC MUSES72323採用 |
| ゲイン設定 | 4段階(5.8dB/9.2dB/11.6dB/13.5dB) |
| 電流モード | 2段階切替 |
| 最大出力 | 11,500mW(バランス接続時) |
| ヘッドホン出力端子 | 4ピンXLR、6.35mmシングルエンド、4.4mmバランス |
| ライン入力端子 | RCA×1系統、XLR×1系統 |
| プリアンプ出力端子 | RCA×1系統、XLR×1系統 |
| 電源構成 | アナログ用100Wトロイダルトランス+ディスプレイ/コントロール用専用電源モジュールによる独立デュアル電源 |
| 電源電圧(プリ段/出力段) | プリアンプ段+20V、出力段+15V(ハイ/ロー・スプリット電源) |
| メインフィルターコンデンサー総容量 | 約80,000μF |
| シャーシ素材 | 純アルミニウム(超厚肉シャーシ) |
| 放熱構造 | 多段階内部ステップ式放熱構造 |
| フロントディスプレイ | デュアルディスプレイ(設定・音量表示) |
| 操作系 | 前面オールボタンデザイン |
| THD+N | 0.0005%未満(1kHz) |
| SNR | −115dB未満(32Ω) |
| ノイズフロア | 7μV未満 |
| 本体重量 | 約25kg |
| 販売日 | 2026年9月5日 |
| 価格 | 440,000円(税込) |


