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ニュートラルなサウンドを広い帯域で楽しめるハイブリッド型ワイヤレスイヤホン【HAYLOU W1】をレビューする。

Haylouは、2015年、XIAOMI・ベンチャーキャピタルから600億円をこえる出資を受け、現在の親会社Liesheng Electronicが設立された。XIAOMIやその他大手企業の開発・生産を請け負い、2017年に自社ブランドとなるHAYLOUを正式発表。

【HAYLOU W1】は、Knowlesバランスドアーマチュアと7mmダイナミックのハイブリッド型ドライバーを採用。ゆがみのない高い解像度の音を広い帯域で楽しめる。ダイナミックドライバーにはバイオロジカル複合ダイヤフラムを搭載し、低音から中音域までより深みのある自然なサウンドを生み出す。すべての音域をクリアに楽しめる、ハイブリッド型でしか感じることができない音が特徴です。

BluetoothチップにはQualcomm社のQCC3040を採用。安定した接続性能で、ストレスなく音楽が楽しめる。コーデックはaptX, aptX Adaptiveのほか、AAC, SBCに対応。

QualcommのcVc8.0(クリアボイスキャプチャー)で相手にクリアな声を届ける。また左右4つのマイクがENC(環境ノイズ除去)として働き、周囲の雑音などをカット。

イヤホン単体で6時間、充電ケースとの併用で最大20時間の使用が可能。充電ポートはUSB Type-C。

片耳5g、充電ケース込で43gの超軽量設計。充電ケースは手に持った時に馴染むラウンド仕上げで、しっかり握れる心地よいグリップ感を実現した。カラーは、ネイビー、ホワイトを用意。

連続再生時間最大6時間(音量60%での使用時、ケース利用時は最大20時間)
充電時間本体:約2時間
充電ケース:約3時間
ドライバー構成Knowles balanced armature driver + 7mm dynamic driver
対応コーデックSBC、AAC、aptX、aptX adaptive
BluetoothバージョンBluetooth 5.2
対応プロファイルA2DP、AVRCP、HSP、HDP
再生周波数帯域20Hz〜20kHz
バッテリー32mAh(イヤホン片耳)、リチウムイオン充電池 310mAh(充電ケース)
重量(本体)・片耳:5g
・充電ケース込:43g
付属品・専用充電ケース
・イヤーチップ(S/M/L)
・USB-C充電ケーブル
・取扱説明書および保証書

ホワイトとグレーを基調とした高級感のある化粧箱。化粧箱はかなりしっかりしている。シンプルながらおしゃれで、プレゼントにも適したパッケージとなっている。

取扱説明書は英語/中国語。サイトには日本語の取扱説明書があるのでそちらを確認したほうが良い

同梱物は、【HAYLOU W1】本体、充電用USBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)、イヤーピースS/M(HAYLOU W1に装着済み)/L、取扱説明書となっている。

ケースは艶消しの紺色。充電ケースは手に持った時に馴染むラウンド仕上げで、コンパクトで実測重量32.5gと軽量。

ケース前面にはLEDインジケーター、ケース上部には「HAYLOU」ロゴを備える。後面には充電用のUSB Type-Cポートが搭載。

イヤホン本体はスティック型で、ティック部は光沢のある表面加工が施されている。スティック部分の外側に「HAYLOU」ロゴがプリントしてある。また、充電状況がわかるLEDインジケーターも備える。

装着感は良好で、実測重量も片耳が4.7gと軽量。ハウジング部は、ハイブリッド型ドライバーが収まっていると思えないほど小さい。装着してみると耳にフィットし、ランニング時でもズレないほど安定している。

音質はニュートラルで、空間的な広がりは若干控えめ。低域は十分に深みのあるサウンドを実現。中音のボーカルラインはニュートラルで、低域とのバランスが良い。解像度が少し低めで、立体感が少し物足りない。広域は鮮明で定位も正確。

サウンドバランスはかなり良く、原音忠実性や定位感は優れている。遅延も感じられないので、音楽鑑賞はもちろん動画鑑賞やゲームも楽しめる。ただし、バトルロワイヤルやFPS、音楽ゲームなどの瞬時の判断が必要なゲームには向いていない。

アプリによるEQに対応していないが、各帯域の主張がバランス良く問題はないだろう。

「aptX Adaptive」とは

aptX Adaptiveは高音質のaptX HDや低遅延のaptX LLなどを統一化し、環境に応じて転送時のビットレートを自動可変しながら伝送するようにしたコーデックで、「aptX Voice」というマイク側の規格も内包されている。また、規格のスタート時はaptX HDと同じ48kHz/24bitまでの対応だったが、クアルコム製SoC「Snapdragon 865」以降の製品では伝送レートを620kbpsまで高め、最高96kHz/24bitの音質に対応している。
Bluetoothコーデックビット数サンプリング周波数最大ビットレートレイテンシ(遅延)特徴
SBC16bit48kHz328kbps220ms(±50ms)Bluetoothオーディオの標準コーデック。
遅延性は比較的高い。
AAC16bit48kHz非公表120ms(±30ms)
@128kbps
おもにiPhoneで採用されている高音質コーデック。
遅延性は中程度。
aptX16bit48kHz352kbps @ 44.1kHz

384kbps @ 48kHz
70ms(±10ms)SBCやAACより高音質・低遅延。
aptX LL16bit48kHz40ms未満aptXと同等の音質かつもっとも遅延が少ない。
aptX HD24bit48kHz576kbps

620kbps ※Snapdragon 865以降
130ms24bit / 48kHzに対応した高音質コーデック。
低遅延。
aptX Adaptive24bit96kHz420kbps50~80ms高音質・低遅延・接続安定性を実現したコーデック。
LDAC24bit96kHz990kbpsSONYが開発した最大24bit / 96kHzに対応した高音質コーデック。
遅延性は比較的高い。
Samsung Scalable Codec24bit96kHz512kbpsサムスン独自のコーデックで、高音質・接続安定性を実現。
遅延性については非公開。
LHDC24bit96kHz900kbps台湾の半導体メーカーSavitechが開発したコーデック。Huaweiによる独自コーデック「HWA」のベースにもなっている。
HWA24bit96kHz900kbps50~400msHuaweiが開発した高音質・低遅延コーデック。
UAT24bit192kHz1.2MbpsHiby Music独自のコーデックで24bit / 192kHzの超高音質。

タッチセンサーで操作できるのだが、音量操作が出来ないのは残念。また、マルチポイントに対応していないのも残念である。

機能操作
再生, 停止1回タップ
曲送り右を2回タップ
曲戻し左を2回タップ
ボイスアシスタント起動3回タップ
電話に出る、通話の終了1回タップ
タッチ操作

ダイナミック型イヤホンとは

ダイナミック型イヤホンは、さまざまな形状のイヤホンやヘッドホンに幅広く採用されており、もっとも一般的なドライバー。
そのため、安価なものからハイクラスなものまで販売されており、選択肢が広い。
音の再生が得意で、音圧もしっかりとある。
ドライバーを大きくすることで、よりパワフルな音を楽しめる。
また、ダイナミック型には2基のドライバーを搭載するデュアルドライバー型もあり、ドライバーの負担を軽減しつつ音に広がりを出すことができる。
一方でバランスドアーマチュア型に比べて小型化が難しいというデメリットもある。

バランスドアーマチュア型イヤホンとは

バランスドアーマチュア型は小型でクリアな音を再現できることがメリットですが、その分高価であるため、ハイクラスのイヤホンや医療用の補聴器などに使われることが多いドライバー。
また、音楽制作現場でモニターヘッドホンにもよく使用されている。
音の再現性が高く、中音~高音の再生が得意だとされている。

ハイブリッド型イヤホンとは

ハイブリット型イヤホンはその名の通り、ダイナミック型とバランスドアーマチュア型の長所を合わせ持ったイヤホン。
ダイナミック型の力強さ、バランスドアーマチュア型のクリアな音の再現性などがあげられる。
また、音域に関しては、低~高音までカバーすることができるといわれている。
ただし、二つのドライバーを掛け合わせているため、音のバランスが崩れてしまったり、まとまりのない音になってしまったりすることもある。

サウンドバランスはフラットでニュートラルで聞き心地が良く、一日中使っても疲れない完全ワイヤレスイヤホン。

ノイズキャンセリングやアプリとの連携はないが、aptX Adaptiveに対応したり、7千円台と低価格でありながらKnowles製のBAを採用している。

気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

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