Tranya Nova

レビュー【Tranya Nova】1万円以下で、-43dBのANCを搭載したaptX Adaptive対応完全ワイヤレスイヤホン

Tranya(トランヤ)から、業界トップクラスという‐43dBノイズを低減するANCを搭載したフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホン【Tranya Nova】を使用する機会を頂いた。

Tranyaは、オーディオのプロフェッショナルであるテイラー・チャン(Taylor Zhang)氏が2015年に立ち上げたオーディオブランド。部品ひとつにいたるまで徹底的に管理することで、リーズナブルなコストで先進的な機能を搭載させる事を実現した。

Tranya Nova
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【Tranya Nova】は、独自のSonicMaxテクノロジーを搭載。音の鮮明さと分離性を著しく向上させることができる。クリアな高音、詳細な中音域、そして深い低音を備えた、非常に没入感のある音を実現。

SoCにクアルコムの高性能チップ「QCC3072」を搭載し、Bluetoothは最新のバージョン5.3をサポート。コーデックはSBC/AACに加えて、高音質のaptX Adaptiveにも対応。また、今後のアップデートで新コーデック「LC3」にも対応予定。

「LC3」とは

Bluetooth Classic Audioで一般的に使用されていたSBCの後継となる標準オーディオ コーデック。
LC3は「Low Complexity Communications Codec」の略で、高品質・低消費電力が特徴。
従来のBluetoothオーディオ(Classic BluetoothのA2DP)の必須コーデック・SBCより大幅に効率化されており、SBCと同等の音質を半分ほどのビットレートで実現できるとする。
最大48kHz/32bitのオーディオストリームの伝送に対応。 音楽リスニングに限らず、ハンズフリー通話の音声についても高音質化が期待できるという。 
Bluetoothコーデックビット数サンプリング周波数最大ビットレートレイテンシ(遅延)特徴
SBC16bit48kHz328kbps220ms(±50ms)Bluetoothオーディオの標準コーデック。
遅延性は比較的高い。
AAC16bit48kHz非公表120ms(±30ms)
@128kbps
おもにiPhoneで採用されている高音質コーデック。
遅延性は中程度。
aptX16bit48kHz352kbps @ 44.1kHz

384kbps @ 48kHz
70ms(±10ms)SBCやAACより高音質・低遅延。
aptX LL16bit48kHz40ms未満aptXと同等の音質かつもっとも遅延が少ない。
aptX HD24bit48kHz576kbps

620kbps ※Snapdragon 865以降
130ms24bit / 48kHzに対応した高音質コーデック。
低遅延。
aptX Adaptive24bit96kHz420kbps50~80ms高音質・低遅延・接続安定性を実現したコーデック。
LDAC24bit96kHz990kbpsSONYが開発した最大24bit / 96kHzに対応した高音質コーデック。
遅延性は比較的高い。
Samsung Scalable Codec24bit96kHz512kbpsサムスン独自のコーデックで、高音質・接続安定性を実現。
遅延性については非公開。
LHDC24bit96kHz900kbps台湾の半導体メーカーSavitechが開発したコーデック。Huaweiによる独自コーデック「HWA」のベースにもなっている。
HWA24bit96kHz900kbps50~400msHuaweiが開発した高音質・低遅延コーデック。
UAT24bit192kHz1.2MbpsHiby Music独自のコーデックで24bit / 192kHzの超高音質。

ドライバーは、直径12mmのポリマーコンポジットを採用し、繊細な高音と豊かな中音域を再現した。

片方のイヤホンに3基ずつマイクを搭載し、通話用のノイズキャンセリング技術「Qualcomm cVc 8.0 ENC」を組み合わせて、クリアな通話品質を実現。

連続再生時間は最大約9時間、充電ケース込みで約36時間。充電ケースはUSB Type-C端子を備え、10分の充電で2時間連続再生ができる急速充電に対応。また、ワイヤレス充電にも対応している。

アフターサービスも充実しており、15ヶ月の長期保証や24時間のカスタマーサポートなどを受けられる。

イヤホンタイプカナル型
サイズ横幅63mm×縦48mm×厚み26mm
重量イヤホン単体(片耳) 4.65g
ケース込み44.4g
カラー濃青色
チップセットQualcomm QCC3072
対応コーデックaptX Adaptive(ハイレゾ相当)/SBC/AAC/LC3(対応予定)
ドライバー12mm
BluetoothプロファイルA2DP、AVRCP、HSP、HFP
再生時間ANCオフ:イヤホン単体約9時間/ケース込み約36時間
ANCオン:イヤホン単体約6時間/ケース込み約24時間
バッテリー容量イヤホン45mAh
充電ケース400mAh
充電時間イヤホン1.5時間/充電ケース1.5時間/ワイヤレス充電3.5時間
急速充電対応(10分で2時間使用可能)
充電端子USB Type-C
通信距離≥10メートル(障害物なし)
防水IPX5
その他機能・アクティブノイズキャンセリン(ANC‐43dB)
・外部音取り込み
・マルチポイント(最大2台同時接続可)
・通話ノイズリダクション(cVc8.0)
・専用アプリあり(Tranya Audio)
・片耳利用可能
保証正規メーカー12ヶ月保証+3ヶ月条件付き
Tranya Nova
Tranya Nova
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Tranya Nova

白を基調とした高級感のある化粧箱。最近の商品としては、化粧箱がかなりしっかりしている。シンプルながらおしゃれで、プレゼントにも適したパッケージとなっている。

Tranya Nova
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充電用USBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)、イヤーピースS/M(Tranya Novaに装着済み)/L、取扱説明書
Tranya Nova
イヤーピースS//L
Tranya Nova
イヤーピースS/M(Tranya Novaに装着済み)/L
Tranya Nova
全長は約230mm

同梱物は、【Tranya Nova】本体、充電用USBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)、イヤーピースS/M(Tranya Novaに装着済み)/L、取扱説明書となっている。

Tranya Nova
撮影用ライトが映り込むほどの光沢
Tranya Nova
iPhone SEとの比較
Tranya Nova
iPhone 14 Pro Maxとの比較

ケースは光沢のある紺色。ブラックやホワイトなどが多い中、あまり見かけないカラーは採用。光沢ケースなので指紋汚れが目立つ。サイズは63×26×48mm(幅×奥行き×高さ)で、カバンやポケットから出し入れがしやすい。

Tranya Nova
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Tranya Nova

ケース前面にはLEDインジケーター、ケース背面には「Tranya」ロゴと電源ボタンを備える。

底面には充電用のUSB Type-Cポートが搭載。

Tranya Nova
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イヤホン本体はスティック型で、ケースと同じ光沢のある表面加工が施されている。スティック部分の外側に「Tranya」ロゴがプリントしてあり、各部分に集音用のマイクが搭載している。

Tranya Nova
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イヤーピースを外すとノズルは標準的な高さで、断面は楕円形になっている。

Tranya Nova
イヤホン+ケースの実測重量は44.3g
Tranya Nova
ケースのみの実測重量は35.2g
Tranya Nova
イヤホン(片耳)の実測重量は4.5g

丸みを帯びたハウジング部は、12mm径のドライバーが収まっていると思えないほど小さい。装着してみると耳にフィットし、ランニング時でもズレないほど安定している。

Tranya Nova
Tranya Nova
Tranya Nova
Tranya Nova

「Tranya Audio」アプリ無しの音質は、と価格相応で、可もなく不可もなくといった印象。バランスは低音多めのドンシャリ傾向で、空間的な広がりは若干控えめ。

【Tranya Nova】の性能を引き出すには、対応する「Tranya Audio」アプリが不可欠。エントリースマホながらaptX Adaptiveに対応の「AQUOS wish3」にペアリングした。

アプリで「ノイズキャンセリングモード」を選びANCをオンにすると、周囲の音がなくなる。エアコンなどの動作音であればほぼ無音になる。カフェやショッピングモールでも同様に消してくれる。また、ANCが苦手とする風切り音も大部分がなくなっていることには驚いた。ただし、電車走行時の高音域のノイキャンは若干苦手とする。

「外音取り込みモード」は、しっかりとイヤホンから周囲の音が聞こえてくる。極めて自然な感覚でまわりの音が聞こえる。ランニングやウォーキング時は安心して使用できる。

アプリから「イコライザー」を選択すると、「バランス」「低音ブースト」「低音を弱める」「音声強化」の4種類のプリセットが並ぶ。イコライザーを用いるとスッキリとした印象に変わった。「バランス」を選ぶと、クリアで均整の取れたサウンドに一変する。解像度が高く、中音のボーカルラインは明瞭で、音楽鑑賞以外に動画や通話などで音声が聞きやすくなった。軽快でキレのあるサウンドを楽しめる。【Tranya Nova】を使う際は、イコライザー設定を必ずして欲しい。

こだわり派な人には、10バンドを10段階に調整して自分好みのサウンドを作れる「カスタムEQ」モードも備えている。

他に、40ミリ秒以下に遅延を抑える「ゲームモード」や、左右のタッチセンサーに機能を割り当てられる「ボタンの設定」項目がある。1タップから最大5タップまでと長押しの6種類の操作に対応し、左右を使い分ければ最大で12種類の操作を設定可能。

機能操作
再生, 停止1回タップ
曲送り / 曲戻し右 / 左を2回タップ
音量up / down右 / 左を3回タップ
-(カスタム)右 / 左を4回タップ
-(カスタム)右 / 左を5回タップ
ホールドANC切り替え
タッチ操作

「ゲームモード」は流石で、有線のイヤホンとの差をほとんど感じることはできなかった。ゲーム以外にも動画鑑賞などにも適している。

ファームウェアなどの更新もできる

また、マルチポイントにも対応しており、スマホとPCで切り替えを行ったがかなりスムーズに切り替わった。接続機器をシームレスに切り替えができるのでストレスフリー。

マルチポイントとは

一つのワイヤレスイヤホンなどの機器に対して、パソコンやスマートフォンなどの親機となるデバイスを同時に複数台Bluetooth接続できる機能。 Bluetooth接続では「プロファイル」と呼ばれる通信方式があり、このプロファイルによってイヤホンやヘッドホンで様々な操作が可能。
例えば、デバイスAと接続中にデバイスBで音楽再生したい時は、デバイスBの再生ボタンを押すと接続先が自動で変わる。
Tranya Nova

【Tranya Nova】は、フラッグシップモデルながら1万円程度と買いやすい価格を実現した。「音質」「ノイキャン性能」「機能全部盛り」「価格」と全てが価格からは信じられないくらいの品質。

機能やサウンド、イヤホンなどの筐体もハイクオリティで、まさにコストパフォーマンスを体現したイヤホン。

1万円以下で強力なノイズキャンセリングと自由度の高いEQを探している方にオススメである。気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

直販サイトの価格は9,980円。

割引コード:Nova15off(15%off:アマゾンページのクーポンを併用可。また、公式サイトでも有効)
有効期間は12月31日まで

(協力:Tranya)

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